Low cost, Low price & High return

音楽に対してはまじめに、それ以外はゆるゆるとへんなことを。月に何度か、不定期に書き綴ります。

トンネルカードを求めて

カードゲームがすきだった。

 

子どものころ、ポケモンカードにハマっていた。

おれはポケモンカードだけだったのだが、周りの友人たちは遊戯王カードやら、

大貝獣物語、そこからMTGなどにハマっていたのだ。

中学生のころは休み時間ごとに教室でカードゲーム大会が開催されていた。

カードゲーム沼である。

 

たとえば、よわいカードでも、組み合わせしだいで強いカードもたおせる。

いかにそのカードを生かすか、ということにものすごく頭をつかった気がする。

その努力はざんねんながら学校の成績には生かされなかったのだが。

 

ただ、その戦術を組み立てる楽しさもさることながら、

たくさんの絵柄のカードを集めるたのしさも強かった。

おなじポケモンのカードでも、イベントでもらえるやつは絵柄がちがったりするのだ。

あまりつよくなく、ゲームでは使わないけど、絵がすきで眺めているカードもあった。

 

かんがえてみたら、もっと小さいときは、ドラゴンボールガンダムのカードを

とくに理由もなくあつめていたような気がする。

カードダスのカードとか、遊びかたはいまだによくわかんないんだけど、

とにかくあつめてたって男子のみなさまは多いんじゃないだろうか。

 

前置きが長くなった。

さて、2018年も一月を過ぎようかというころ、こんなニュースが飛び込んできた。

 

trafficnews.jp

www.cocoyoko.net

 

ダムカード 、というものがある。

これもおもしろい試みだなと興味をそそられたものだが、

いかんせん全国各地に散らばっていて、社畜のおれには制覇がむずかしそうだ。

だがこのトンネルカードはどうだ。

横須賀市を巡るのであれば、1日あればできてしまいそうではないか。

 

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10枚のカードをぜんぶあつめると、「幻のレアカード」がもらえるという設定もいい。

男はいくつになっても幻のレアカードを追い求めるものなのだ(個人差があります)

しかも、トンネルの解説文は廃道・廃線サイトの第一人者、ヨッキれんこと平沼さん。

 

yamaiga.com

 

廃道・廃線・廃墟・工場・未成道には興味を示しつつも、

じつはトンネル自体にはそんなに興味がないのだが、

カード対象のトンネルグルメとやらも気になるし、これはいっちょ巡ってみるか。

ということで、お休みの日に横須賀まで出かけてきた。

 

おれが住んでいるのは神奈川県の県央地域。

このなかだと、10番の「芦名ベーカリー 芦兵衛」がいちばん近そうだ。

 

湘南の海沿いを、アジカンの「サーフ・ブンガク・カマクラ」を聴きながら走る。

このアルバムは江ノ電の駅のうち、10駅をフィーチャーしたもの。

曲順もちょうど藤沢から始まって、鎌倉で終わる。

江の島から稲村ヶ崎まで江ノ電と並走する、このドライブにぴったりだ。

 

www.youtube.com

ふざけまくってるPVもさいこうにいい。

 

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アルバムは長谷のあたりで終わり、次のアルバムも中盤に差し掛かろうというころ、

目的のお店に着いた。

周りにはなにもない、住宅街の中のちいさなお店だ。

 

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こちら、かなり有名なお店らしく、なんと関西のフォロワーさんまでご存じだった。

パンがお好きなかたとはいえ、これにはおどろいた。まじか。

 

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トンネルグルメは「ログ・チョコレート」。

 

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……?

 

「すみません、売り切れてしまいました……」

まじか。

 

この時点でお昼の12時すぎ。

人気店なだけに、早めに来ないと売り切れてしまう場合もあるそうだ。

品物がない場合、規定の金額以上のお買い物でカードがもらえる。

 

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しらすのピザとメロンパン、クリームパンを買った。

ほんのりしらすが香るピザ。でも、しらすが主張しすぎないのがいい。

メロンパンはクッキー生地がしっかりしていて、小さいながら食べごたえがある。

貝がらクリームパンはふわふわ。クリームもしっかりあまい。

なるほど、人気があるのもよくわかる。おいしかったです。

 

カードの裏面にはキーワードが書いてある。

このキーワードを順番に並び替えると、秘密の暗号が解け、

それをゴールで伝えると幻のレアカードがもらえるというしくみだ。

 

さて、少し遠いが次へ向かおう。

続いては9番の「精栄軒」。

 

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閉まっていた。なぜ!?定休日ではないはず。もう売り切れてしまったのか!?

まだ13時なのに!?

と、お店の前で挙動不審になっていたそのとき。

 

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ちょうどご主人が戻ってこられ、お店が開いた。

タイミングによっては配達でいないこともあるとのこと。

近所に8番のお店もあるので、その際はそちらから回るといいかもしれない。

 

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トンネルグルメは「おもちどら焼き」。

なかにあんこがつまったお餅が入っていて、独特の食感がある。

正直、トンネル要素はそんなにないが、間違いなくおいしい。

 

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はじめてのトンネルグルメでテンションがあがる。

さて、次は近所の8番のお店へ。

 

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サニーサイドマリーナの2階にある「ワンこぱん」。

さあ、トンネルグルメはどこだ。

 

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売り切れていたorz

というかorzってなんだ。なつかしいな。

何でも、午前中のうちにトンネルグルメを求めるかたが

20人以上もいらっしゃって、ぜんぶ売り切れてしまったとのこと。

いくら日曜日とはいえ、トンネル愛に満ちた方々がそんなにいらっしゃるとは!

トンネルグルメを味わうためには、早い時間からの行動が必須のようだ。

 

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やはり、パンを購入すればカードをいただけるとのことで、

ドラゴンフルーツにも似たヘーゼルナッツパンを購入。

1軒目に巡った「芦名ベーカリー」とはちがい、かなりハードめな食感。

ヘーゼルナッツもたくさん入っていて、食べごたえがある。うまい。

 

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観音崎の浜辺の隧道」カードをゲット。

 

さて、しかし問題はここからだ。

 

この時点で時刻は13時40分を回った。

順番に行くのであれば、7→6→5と、数字の大きい順番に進み、

そのまま北上していくのがいいはずだ。

 

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しかし、2番のお店は閉店時間が15時なのだ。のんびりしている時間はない。

しかも本日は日曜日だ。渋滞している可能性もある。

ゴールは5番のお店のすぐそば。あとに回しても問題ないだろう。

ひとまず、2番のカードを先に回収しなくてはならない。

 

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移動中の写真がないので、サニーサイドマリーナの風景をごらんください。

 

さて。車で45分ほど走り、追浜まで移動。

2番の「茶倉(sakura)」はもうすぐそこだ。

 

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ハイスクール・フリート」というアニメの企画もやっているようで、

そちらのお客さんも多いのだそう。

 

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さて、追浜隧道ロールは……

「ごめんなさい、ちょうどいま売り切れたとこなの」

おおう!

 

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先ほどお店の入り口ですれちがったかたのが最後のひとつだったそう。

目の前で売り切れてしまった。くやしいがしかたない。

かわりに、ラスク(ごまミルク)を購入。

ゴマの風味が効いた、軽い口当たりのラスクでおいしい。

とにかく、これで時間の心配はすこし少なくなった。

 

続いては、同じ追浜の1番「北原製パン 」へ。

 

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こちらは追浜ではかなり有名な、老舗のパン屋さん。

この企画をはじめる前から、おれが知っていた唯一のお店である。

 

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手作りのパンがショーケースにところ狭しとならぶ。

 

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こちらも、ざんねんながらトンネルグルメが売り切れとのことで、

「ウエハース」と「エッグコーン」をチョイス。

ウエハースでカステラをサンドした「ウエハース」は、こんなの初めて見た。

見た目もインパクトがあるが、味もおいしい。カステラが甘すぎないのがいい。

 

hamarepo.com

 

また、有名な「ポテチパン」も気になっていたのだが、

この日はこちらも売り切れていた。ざんねん。

 

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さて、この向坂隧道は歩行者専用のトンネルらしい。

「すぐ裏だからよー、行ってみたら?」お店のおじいちゃんに言われ、

ちょっと興味もわいてきた。

 

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場所はだいたいこのあたり

最短距離を進もうと、追浜幼稚園と鷹取公園の間の道を進んだら、

ものすごい高低差で息が切れた。

駅の南側、「エルシャンテ追浜ビル」の脇の道を進むのがおすすめだ。

(カードの写真は西側の出入り口だ)

 

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良い!

そんなに興味がないとか言ってわるかった。これはいいものだ。

中の波板のような鉄板もよければ、

車のナンバーが映ってしまうので、やや寄り気味で撮ったのだが、

東側の出入り口もじつにいいじゃないか。

建物の雰囲気も込みで、ちょう好み。

新たな世界の扉を開いてしまったような気持ちになった。

 

さて、今度は南下して、3~7番のお店を向かおう。

 

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3番の「サンエトワール 田浦店 」。だが、様子がおかしい。

 

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なんと定休日だった。

閉店時間こそ確認していたが、大勢の観光客が来るであろう日曜日に、

まさか休んではいないだろう、と、はなから見てもいなかったのだ。

かんぜんな誤算である。

しかし、おれの休日は見事に日曜・祝日のみ。

なんとかしてこのお店に寄らなければ、未来永劫カードは集められない。

意を決して、声をかけてみる。

 

「すみませーん!」

 

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偶然、お店のかたがいらっしゃり、「いまあるパンでよければ」と売ってくださった。

本当にありがたい!

もちろん、本来は休日であり、この対応はあくまでもイレギュラー。

日曜日でも大丈夫である、ということを保証するものではない。念のため。

 

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海苔巻にしか見えないトンネルサンド、気になるなー。

そして、カードに書かれているトンネルはこのあたり

京急田浦駅~田浦駅間の16号にある。上下線でべつのトンネルなのだ。

 

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続いて4番の「あいざわ菓子舗」。

 

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トンネルグルメの「ヨコスカ絵巻」。

おおきな栗がまるごと入っていて、食べごたえもあっておいしい。

甘すぎないこともあって、男の和菓子といったかんじだ。

なにより見た目がいい。これはかわいらしいぞ!

 

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こころなしか、写真よりも実物のほうがおいしそうに見える。

 

さて、時間もだいぶ遅くなってきた。

5番はゴールのそばだから最後にするとして、6番と7番だ。

どちらからでもいいのだが、7番のお店の方が閉店が1時間はやい。

 

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7番の「シフォンの家」。

16号から1本下った、すこしわかりづらいところにある。

 

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あまずっぱいムースとシフォンケーキがいっしょになった「さくらチュネル」。

お持ち帰りもできるそう。

窓からの眺めもよく、ここでゆっくりするのも素敵な時間の使いかたかもしれない。

 

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駐車場の目の前は海。解放感もばつぐんだ。

 

そして、6番の「soil」。

 

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こちらも日曜日定休日のお店。これは無理かな、と思いつつ、

電気が付いていたので、声をかけてみると「そんなに遠くからいらしたのなら」と

カードをいただいた。

 

重ねて言うようだが、あくまでも店舗側のご厚意による対応なので、

本来、定休日に押し寄せて、「カードをくれ!!」というのはお角違いだ。

soilさんにはほんとうに感謝している。どうもありがとうございます。

 

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「品物がないので」とのことで買えなかったが、

本州・四国であればネット通販でも買えるらしい。

うまそうなのでぜひ食べてみたい。

 

さて、いよいよ最後だ。横須賀中央駅そばの5番「さかくら総本家」。

 

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店内には、やはりトンネルカードを求めるお客さんが数人。

明るい女将さんのマシンガントークが店内に響いている。

 

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トンネルグルメは「どら焼き」。

気になって一緒に買った「桜のプリン」がめちゃくちゃおいしかった。

 

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こちらも「茶倉」さんと同様、アニメの企画もやっていらっしゃるよう。

スペースもかなりの広さを割き、なかなかの力の入れようだ。

 

さて、すべてのカードが揃ったら、

裏に書いてあるひみつの合言葉を順番通り、

台紙に書き込むと暗号があらわれる。

それを交換所に持ち込むと、「幻のレアカード」がもらえるというわけだ。

 

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おれが行った1月21日の時点で、達成者はおよそ20人だそう。

駐車場のないお店が大半のため、

自転車や公共交通機関を使って回るかたがおおいらしい。

1日で一気に回るのではなく、数日かけてのんびり旅行をたのしむのだとか。

 

先ほど「さかくら総本家」の女将さんに、「レアカードもらったら見せにきて!!」と

言われたので、カードを持ってお店にもどる。

関係者とはいえ、カードの詳細は明らかにされていないらしい。

 

もちろん、「幻のレアカード」の正体を明かすことはしないが、

地元のかたから「やっぱりあそこか!」「あそこのトンネルはたしかにすごいよ!」と

言われるだけの場所だった、ということだけは書かせていただく。

 

 

今後、トンネルカードを集めてみようとおもうかたへの注意点としては、

カード配布先が各店舗のため、定休日と営業時間には注意が必要だ。

特に、3番と6番は日曜・祝日が定休日。

2番は営業終了がはやく、15時まで。

10番は1店舗だけ遠く離れた場所にあるので、気を付けなければならない。

土・日休みのかたは、土曜のうちに3、6のカードを集めるのがコツだ。

 

また、菓子系のグルメはだいじょうぶだが、特にパンのお店は

お昼には売り切れていることがおおい、という点にも気をつけたい。

どうか、みなさまもすてきなトンネルカードライフを!

 

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「幻のレアカード」はキラカードでした。やったぜ!