Low cost, Low price & High return

音楽に対してはまじめに、それ以外はゆるゆるとへんなことを。月に何度か、不定期に書き綴ります。

地味ハロウィン同窓会2Days~謎の顛末~

基本的にこのブログは自分の好きなモノ・コト、おもしろいイベントや

行った場所などを、こんなに良いぞ!たのしいぞ!と伝えるための手段である。

 

ただ、今回は極めて個人的にやったことを書いてしまうので、

関係者以外のかたにはいつも以上に「なんじゃこりゃ」な文になってしまうことを

はじめにお断りさせていただく。

内容があまりにも個人的すぎて、外に向けて発信する気がないのだ。

参加したかた、参加したかったけどできなかったひとにだけ伝わればいい。

なので、完全身内向けの文章です、はい。

それでも読みたい、なんて奇特なかたはまぁ、覚悟して読んでくれ。

 

 

 

ここ2年、必ず参加しているイベントとして、

「地味な仮装限定ハロウィン」というのがある。

 

portal.nifty.com

 

これがまぁ、たのしいのだ。

 

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会場ウケが屈指のレベルだった、「地味ハロウィンのスタッフ」。もちろんただの仮装である。

 

内容についてはリンク先を参照していただくとして、まぁちょっとした大喜利状態だ。

思わず「いるいる!」と叫びたくなってしまうようなひとから、

「そんなネタある!?」とおもうようなぶっ飛んだ発想の持ち主まで。

とにもかくにも、大勢の参加者が地味な(時おり地味でない)いでたちで集まるのだ。

「あたまのわるい不思議の国のアリスのようだ」と形容したのは当の主催者だが、

その言葉があまりにもぴったりだとおもわないか。

 

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SNSで出会った男に会いに来た女」。地味ハロウィン2017を象徴する仮装となった。

 

魔女とか、ゾンビとか、そういういかにもなやつ。

アニメキャラや流行りものはだめ、という以外、仮装に決まりはない。

あくまでもそのひとの発想、着眼点、そして生きざまが仮装となってあらわれるのだ。

 

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資料の作り込みがヤバかった「新興宗教の広報」。資料だけじゃなく、ネタもギリギリの線をついてきた。

 

時には、会場で「それっぽい」と言われた結果、本来のコンセプトを無視した

「まったく別のなにか」に仮装が移行する場合すらあり得る。

たとえば、「昭和のサラリーマン」が「東京地検特捜部の一員」になってしまう。

地味な仮装は生きているのだ。 

 

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仮装が生きている例。「日立危険物取扱者」と「報道関係者」。事故でも起こしたのだろうか。

さらっと「スタッフ」や「新興宗教の広報」が己の仮装をやめて報道陣の一員に加わっている。

 

この心地よい空間を作り上げてくれているのは、主催であるおもしろサイト・

デイリーポータルZであるが、それについてここではあまり多くは語るまい。

ただ、どんな仮装であろうと受け入れ、笑いあえるという、

まさにやさしさを体現したような空気感はひじょうにすばらしいし、

彼らの力によるものがおおいのだろう、とおもう。

 

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「スーパーの試食コーナー」。本物のみかんを配っていた。うまかった(もらった)

 

年齢や性別、仕事に年収などといった上下や格差、日常で気になるあらゆるものは

ここではいっさい関係がないのだ。

そしてなにより、参加者同士の交流がひじょうにゆるやかにたのしめるという

他のイベントにはない特徴がある。

 

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「イグノーベル賞受賞者」。「コウモリの交尾を見たあとにポーカーをすると勝率が上がる」世紀の大発見。

 

われわれ(と、言い切ってしまおう)陰キャのコミュ障にとって、

他者との交流はきわめてパワーのいる「作業」である。

これを読んでいるきみ、たとえば自分のすきなバンドのライブに行ったとしよう。

すきな映画を見に行った、でもいい。

終演後に隣にいる見知らぬひとに「いやー、今日はさいこうでしたね!」なんて

声をかけられるか。

 

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「教科書に載っているひと」。このひとすきだったなぁ。この雰囲気さいこうじゃないですか。

 

できる、と答えたやつに用はない。帰りたまえ。ハウス!

おれにはできない。できるわけがない。こわい。きっと無視されてしまう。

「は?」なんて言われた日には、魂がすりへって明日を生きれる気がしなくなる。

 

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ウルトラクイズに参加した高校生」。おそらく、「インド」とひっかける問題が出たのであろう。

 

だが、このくるったワンダーランドはどうだ。

「えっ、それはいったいなんの仮装ですか?」

つい聞きたくなってしまうだろう。

聞かれたら聞かれたで、喜んで答えてしまわないか。

だって、自分のアイデアに興味を持ってもらって、嬉しくないやつがいるわけがない。

 

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ブルゾンちえみ」はNGのはずだが、「私服が偶然ブルゾンっぽくなってしまったひと」はセーフ。

ものすごい力業だ。

 

そうだ、この環境はわれわれ陰キャのコミュ障にとてもやさしい。

異業種交流会でまったく交流できなかったこのおれが言うのだから間違いない。

 

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「電車内でイヤホンが引っかかってしまったひと」。人とコラボできる幅が広く、会場でも大人気だった。

 

そこでだ、ふとおもったのだ。

この地味ハロウィンで会ったひとたちと、同窓会をやってみたらどうなるのかと。

 

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「昭和の酔っ払い」。概念としての酔っ払いである。ついでに言っておくがこの2人は初対面だ。

 

 

 

前置きがながくなった。先に進めよう。

きっかけはこの地味ハロウィンに参加していたebekoさんのツイートである。

 「また東京に行く」とかさらっと書いているが、彼は北海道人である。

さらに言うなら、このツイートの10日くらい前に東京に来ていたばかりだ。

基本的に、フットワークが軽すぎる。

 

 しかも、この10日くらい前のときには地味ハロウィン参加者2名と

カラオケでオールをした様子をTwitterにアップしており、

おれはその様子を「たのしそうだな、ぐぬぬ!」と

休日出勤をしながら横目で見ていたのだ。

 

おれのほかに、「たのしそう!行きたかったー!」とツイートをされていたかたが

複数人いたのも後押しになった。

あの空間がひじょうに心地よかったのは、おれだけではなかったのだ。

ebekoさん、そして前回ebekoさんとカラオケに行っていた2名、

あいりさんとTKMさんもおなじことをかんがえていたようで、

誰からともなくコンタクトを取り、なんとなく「同窓会幹事グループ」的なものが

自然発生的に出来上がった。

 

そこからは早かった。

今回は条件として

・地味ハロウィン2017に参加した方々の中から

・各々の「フォロー・フォロワー」の関係になっているかた

をお声かけしてみた。

 

おれの場合、2016年に参加し、昨年は残念ながら参加できなかったというかたも

フォロワーさんにけっこういらっしゃったのだが、

申し訳ないが、今回は単純に人数的な問題からお呼びしないということにした。

機会があれば、ぜひこちらも再び集まってみたいという気持ちはある。

 

そして、こちらから一方的にフォローしてるだけのかたに声をかけるのは

ちょっと気まずい(陰キャなので)という理由で

相互フォローの関係になっているかたにだけお声かけさせていただいた。

 

で、この企画に2日で25人以上の人数があつまったのだ。

1日目は夜、2日目は昼・夜に分かれての2Days3部制だ。

幹事側も参加側も、無駄に熱意がすごい。

土曜日は皆都合がなかなかつかなかったのだが、TKMさんが幹事を買って出てくれた。

 

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土曜日幹事は「もし会話が止まってしまったら心配だから」と皆で遊べるゲームまで自費で購入していた。

この会をなんとか成功させてやろうとする熱意がやばい。いいひとにもほどがあるだろう。

 

そりゃそうだ。地味ハロウィンに参加した、というだけで、

年齢層も住所も職業もすべてバラバラなメンバーが集まったのである。

「酸素を吸って生きている」くらいしか共通点がないのではないか。

だがこれだけの熱量のある飲み会が成功しないわけがない。

結果から言えば、めちゃくちゃ盛り上がったのだ。

 

 

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エセパリピみたいな写真が撮れた。ぼくたちこれからブレストします!(それっぽいことを言いたいだけだ)

 

事前に、自己紹介のネタをかんがえてきた。

「自分の名前と仮装、差し支えない範囲でふだんのお仕事、

そしてどこでこのイベントを知って参加しようとおもったか」だ。

 

主催サイトのデイリーポータルZのファンがおおいかな、とおもったが、

あんがいそうではなかった。有名ブロガーのARuFaさんからだったり、

「元々Twitterで話題になっていて気になっていた」などという意見もあった。

 

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土曜日幹事の用意したグッズその2。時事ネタだ。意気込みが伝わってくる。

 

自己紹介がいいかんじに面接っぽくなった。

「で、君は週何日入れるの?」とすぐ悪のりするやつが出てくる(おれだ)

みんな地味ハロウィンのようなイベントに参加するだけあって、

設定に乗っかって話すのは意外と得意なのである。

 

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最終的にこんな状況になるくらいにはトークだけで盛り上がった。

どう見ても黒ミサにしか見えないが、たのしい飲み会である。

 

IT業(前職含む)関連のかたが異様におおかったり、

勤務地被り率(前職・派遣先含む)がやたらたかかったり、

「あそこのビルの〇階です!」「そこ、貸してる企業に勤めてました!」とか

ぜんぜんバラバラに集まったはずなのに、なぞの繋がりが生まれていておもしろい。

もう君たち一緒にランチ行っちゃえよ。

 

そんなこんなで3時間があっという間だった。

会社の飲み会がこんなんだったら確実に毎日へべれけになるであろう。

ふだん、こういう場で自分のリアルな話はしないようにしているのだが、

たのしさのあまり、そこそこ爆弾なカミングアウトをしてしまった。

でもたのしかったです。土曜日のみなさま、ほんとうにありがとうございました。

 

 

 

そして、おれが幹事をさせていただいた日曜日の部である。

 

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基本的に待ち合わせの目印として使われるおれのTWEEDEES手旗(ライブグッズ)。

 

当日、仕事の都合で来れなくなってしまったかたもいて、

ひじょうに残念だったが、またの機会があればぜひご一緒にお話をしたいところだ。

基本的にはほぼ初対面同士のメンバーであり、

たまにTwitterでやりとりをしたりしなかったり。

数人としかつながっていないというひともいて、オフ会というのとはまたちがう。

そもそも最初に会ったのはリアルの場である。説明にこまる。

 

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参加者が集まって30秒後のやりとり。まさかのスマホケースがかぶるミラクル。

「どんなひとが来るんだろう……うまく話せるだろうか」なんて心配が氷解した瞬間である。

 

秀逸すぎる感想をいただいたのでご紹介したい。

 

 

 

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まったくの初心者だが、「そこそこの人数が集まってわいわいやるのに最適なものはなにか」と

かんがえた結果、ボードゲームカフェに行くことになった。

 

まったくの初心者なので、とうぜんひとに説明などはできない。手探りである。

出たとこ勝負、とも言う。

いちおう、前の週に仕事で都内に出てきた後に下見にだけは行った。

 

幸か不幸か、最終的にこの昼の部の参加者は7人であった。

ボードゲームは基本的に4~5人でやるものがおおく、

8人~10人でゲームをするとなると、種類が限られるのだ。

そして、それ以上だと同時進行で別のゲームをしたり、見学にまわるはめになる。

ちょうどいいバランスの人数だったのだ。偶然だけど。

 

「ナンジャモンジャ」というカードゲームをした。

24種類のなぞの生きものが描かれたカードがあり、

それに名前を付けていくゲームである。

 

・一人ずつ順番に山札からカードを引いて場に出し、

・名前がついていない生きものなら、その場で名前をつける。

・名前が付いている生きものなら、

 その生きものの名前をいちばん早く口にしたひとがカードをもらえる。

・たくさんカードを集めたひとの勝ち。

 

というシンプルかつ単純な、奥のふかいゲームである。

 

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熱中しすぎたので写真はない。写真はイメージ映像である。

 

2週目に入ると、前回の名前が脳裏をよぎってうまく答えられない。

前世の記憶が邪魔をするのだ。

さらに、前回と同じ名前をちがう生きものにつける作戦が生まれたりしてカオスに。

少年と言いつつアラサーに突入したおれにはきびしいたたかいになった。

逆に、「腐女子忍たまテニプリで記憶力を鍛えられているから」と

みきちんさんが異様なほどの記憶力を発揮し、勝ちまくっていた。

昼の部最年少のきむじなーさんも強かった。

 

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なお、ここでも順番を決めるのにワニが活躍した。

 

次はテレストレーションというゲームだ。

これがしぬほど面白かった。

 

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イラストがなんとなく「ヒョーゴノスケ」さんの作品に似てる気がする。え、しない?

 

・カードを引いて、書かれたお題をノートに書く。他のひとには見せてはならない。

・次のページをめくって、隣のひとにノートを渡す。

 受け取ったひとはこっそりお題を見て、お題通りの絵を描く。

 絵は他のひとには見せてはならない。

・次のページをめくって、隣のひとにノートを渡す。

 受け取ったひとはこっそり絵を見て、絵からお題を推測する。

 推測した答えは他のひとには見せてはならない。

・次のページをめくって、隣のひとにノートを渡す。

 受け取ったひとはこっそり推測されたお題を見て、お題通りの絵を描く。

 絵は他のひとには見せてはならない。

 

こうして文→絵→文→絵と移動していく伝言ゲームのようなものだ。

傑作が上がったので、見ていただこう。

 

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TKMさんのお題は「スターウォーズ」。上坂すみれを詐称している。

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ebekoさんの描いたダースベイダー。おまえだれだ。

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おれにはツタンカーメンにしか見えなかった。ブロッケンJr.がレフェリーを犠牲にするあれだ

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あいりさんの描いたプラナリアツタンカーメン

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の木さんは踊ってるひとを走っていると解釈。プラナリアは「折り返し地点の棒かと……」

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ガチのマラソン絵を描いたみきちんさん。シンプルに絵が上手い。

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「ハワイ大会」に影響されたきむじなーさん。最初のお題はなんでしたっけ?

 

もうひとつ傑作があるのでよろしければ。

 

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みきちんさんの引いたお題は「自動車教習所」。

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松重豊を詐称したきむじなーさんのイラスト。生徒と教官。

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アキラ100%と判断したTKMさん。「右のひとは司会者かと……」ぽいけど!ぽいけど!!

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ebekoさんはお題を忠実に再現。

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おれはこう判断。だってアキラ100%がお題になるほど新しいゲームじゃないとおもったんだ(メタ読み)。

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あいりさんは忠実に変態を表現。

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「服がマントみたいに見えた」との木さんはヒーローに。変態仮面の登場だ!

 

いかがでしたでしょうか。少しでもおもしろさが伝わればいいのですが。

順位をつけるゲームもいいですが、こういうゲームもたのしいですね。

 

あっと言う間に4時間が経ち、飲み会フェーズに移動だ。

この日はなんと16人ものひとが参加した。

おれとTKMさん、ebekoさんは3部通し参加である。ツアーなら全通だ。

 

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上は48歳から下は19歳(ノンアルだよ!)まで、バラエティー豊かな面々が揃った。

 

乾杯は昨日同様ebekoさんに無茶振りをした。

2日で3回乾杯のあいさつをする状況ってのもそうそうないだろう。

きっと彼はいい経験をした(ということにする)

 

自分の仮装の話、仕事の話、他の参加者の話……

3時間があっという間に過ぎてしまった。

そしてここでもミラクルが起きる。

新興宗教の広報」さんが当時の仮装に使った資料を持ち込んできてくれたのだが

 

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「デイリーの過去記事に無理やり教義を関連付けてありがたがる」というコンセプトで作った、珠玉の一品。

 

このチョイスした記事の中に、ピンポイントで

おれが本名で出ていた記事の写真が使われていたのだ。

おなじ記事内にもたくさん似たような写真があるなかで、まさかのチョイス!

これ以上ないまでの完璧な身バレである。ミラクルにもほどがある。

Facebookで検索された結果、わずか1分でかんぜんに個人情報が流出した。

あ、友達申請してくれたかたありがとうございます。

 

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一部参加者の間ではジェンガがブームになっていた。TKMさんの私物。

 

また、仮装元の職業のかたがいたりして、意外や意外、盛り上がっておもしろかった。

報道カメラマンや教師の仮装がいたが、別の仮装をしているひとのなかに

プロの報道関係者や本物の先生がまぎれこんでいたのである。

「知らずに仮装しちゃったりしてすみません!」

「いや、でも似てましたよ!」なんて会話もあって、なにがなんやらである。

 

かくて、たのしい同窓会は無事に終了したのである。

秋へ向けて、お互いの健闘を祈りつつ。

もしまたこのような機会があれば、ぜひ集まってお話をしたいところだ。

参加していただいた皆さま、ほんとうにありがとうございました!

 

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最後に記念撮影をした。

個人が判別できない程度に抽象化した画像をアップしつつ、ここで締めたいとおもいます!