Low cost, Low price & High return

音楽に対してはまじめに、それ以外はゆるゆるとへんなことを。月に何度か、不定期に書き綴ります。

mighty pop music!「マッカチン企画」のメロディに酔え!

音楽がすきだ。ライブがすきだ。

 

理論めいたこととか、むずかしいことは正直よくわからない。

ただ、小さいころから音楽がすきで、歌うのがすきで、

-ざんねんながら、そんなにうまくはなかったけど-

ずっと音楽と一緒に生きてきた。

たのしいとき、つらいとき、わすれられないあの日、苦い思い出、

ぜんぶがぜんぶ、音楽に彩られた人生を歩んできた。

「Do You Believe In Magic?」

音楽という、魔法のチカラを信じている。

わからないなりに、いいものはいい、と言えるだけの耳は持っているつもりだ。

 

またこの時間がやってきた。

第4回・おれのすきなインディーズバンドについて語る企画。

またちょっとだけ、おれのために時間を使ってくれないか。

いい曲だから、ちょっと聴いてください。たのむ。

 

 

渋谷系パワーポップサークル「マッカチン企画」。

東方アレンジバンドのひとつであり、ポップンミュージックをはじめ、

各種音ゲーにも楽曲を提供しているサークルです。

女性ボーカルのパインさん

男性ボーカルのケニー・ザ・ハードボイルドさん

アレンジャーのシンゴさんの3人体制。

パイン曲、ケニー曲、ツイン曲、外部ボーカルとのコラボ曲と

曲によってさまざまなアレンジで調理しているのが特徴。

基本的には東方のアレンジがメインですが、オリジナルの楽曲もあります。

 

CDを入手する方法はM3、コミケ等の即売会でのCD販売、ライブ会場での手売り、

またはとらのあな等のショップで委託販売となります。

ちょっと音源を手に入れるハードルは高いかもしれませんが、

ぜひとも聴いてほしいバンドなのですよ。いやほんとまじで。

 

自分は正直、東方とはまったく縁がなく、ましてや曲などまったく知らず。

たいへん失礼ながら「ああ、名前は知ってる。流行ってるんだよね」くらいの

認識だったのですが、たまたま他のバンド目当てのライブで

出てきた彼らの楽曲を聴いて、衝撃を受けたのでした。

 

突き抜けたポップさ。

 

まさに「パワーポップ」と呼ぶにふさわしい、存分に暴れるギターサウンド。

ケニーさんとパインさんの目まぐるしく変わる緩急自在のボーカル。

次々に出てくる曲がまたぜんぶ好みどストライクで、

気付いたら、物販のCDをまとめて全部買っていました。

一目惚れってこういうやつなのかな。

 

上の動画の「宵闇パラドックス」は原曲「砕月」の特徴的なメロディーを

フィーチャーした、さいこうにクールでポップなバンドサウンド。

外部ボーカル・sisiさんのしっとりした透明感のある歌声と力強いギターが

浮遊感のある、中毒性のつよい曲に仕上げています。

原曲の「砕月」ではもっと和風の曲のイメージだったんですが、

アレンジでここまで雰囲気が変わるものなんですね。おもしろい!

おれも、東方をぜんぜん知らずに聴いたので、

知らずに聴いてもぜんぜんたのしめるとおもいます。

(でも、知ってたらもっともっとたのしめるかもしれません)


しっかしこの変態的な(褒め言葉)メロディーライン、よく歌えるなsisiさん。

 

 

続いても外部ボーカル起用のオリジナル曲、

「ユメユメアラウンド ~だってYou&Me~」。

こちらでボーカルを担当されているAIRIさんは、シンゴさんが手掛ける別のバンド、

「ときめきエキスプレス」のボーカルさんです。

ときめきもこれまたすばらしく素敵なバンドですが、それはまた別の機会に。

 

おなじ女性ボーカルでも上のsisiさんの曲とはまたちがって、

キラキラしたかわいらしさが強調された楽曲に仕上がっています。

渋谷系のテイストというか、ギターポップな雰囲気がつよいかも。

こちらは「ポップンミュージック エクラル 」に収録されていた曲で、

音ゲーがすきなかたはプレイしたことがあるかもしれません。

自分はこれまた音ゲーには全く縁のない人生を歩んできたのですが、

まぁ人生どこで何に出会うかわからないものです。ふしぎだよね!

 

底抜けに明るい楽曲で、音ゲーがすきな友人たちからの評判も高いようですよ。

1曲目に紹介した「宵闇パラドックス」とは雰囲気もぜんぜんちがうんですが、

どちらも骨太なサウンドが支えるポップ、というのが共通している気がします。

 

この曲はもう、キメが完璧でめちゃめちゃかっこいいし聴いててたのしいんです。

Aメロの「数秒間で」「始まる ほら!」や

Bメロの「真実で」「feel my heat」「can you feel」

サビの「ハイスピードで」のところ。

一瞬楽器がストップして、歌詞とユニゾンするような特徴的な部分。

かわいらしい曲なんだけど、要所要所でぐっと惹き立てるようになってるんですよね。

最後の一音もユニゾンして終わりますし。

 

間奏の渋谷系を思わせる綺麗で飛び跳ねるようなメロディーラインも魅力だし、

最後のサビの「代わる代わる」のタメとか、ものそいかっこよくないですか。

ふわふわしててかわいらしいんだけど、それだけじゃないぜって曲なのです。

 

 

女性ボーカル曲が続いたので、男性ボーカルのケニーさん曲を。

この「レモン」はマッカチン企画のオリジナル曲のなかでも代表的なポップチューン。

東方アレンジのイメージがつよいマッカチン企画ですが、

オリジナルの楽曲もかっこいいんですよ~!

 

「青色をしたその期待感と / あの頃の気持ちがマッチして /

手を伸ばして掴めないものは / ないなんて思わなかったんだ /

好きな曲がキミとはちょっと違う / あとで少し調べておこう /

そう言えばギターをちょっとだけ / 弾けるから聴いて欲しいんだった」

青春時代を懐かしむような、甘酸っぱい歌詞と

なにごとにも前のめりになってしまいがちな、あの頃の衝動を表すような

疾走感にあふれるナンバーです。


これ、ギターとドラムがリズムを合わせてるのかな、

けっこうドラムがおとなしく聴こえるんですが、

2番で急にドラムが暴れだすんですよ。時間で言うと1:12からかな。

ちょっと地味なポイントかもしれませんが、こういうのすごく好きなんです。

くぅー!たまらんー!

 

ちなみに、3:12からはパインさん曲の「ジェームズ・ディーンみたいに」。

これもいい曲なのでおすすめですよ~!

 

 

でも、マッカチン企画の真骨頂と言えば、

やっぱりメンバーのツインボーカル曲ではないでしょうか。

 

この「スターライト・スターライト」は彼らのオリジナル楽曲。

イントロから軽快なギターリフが印象に残る曲です。

メインボーカルはケニーさんなのですが、

Bメロからパインさんが入ってきて、交互に掛け合いながら

サビになだれ込んでいって2度目の「スターライト・スターライト♪」で

ふたりの声が重なるんですよね。

クールでやさしいケニーさんの声と、ゆるふわなパインさんの歌声も

すごくバランスがよくて心地いいんです。

ケニーさん、パインさん個別の曲ももちろんいいんですが、

個人的には「ツインボーカル、さいこうだぜー!」と叫びたくなってしまいますよ。

「レモン」もそうだけど、間奏のパワフルなギターソロもたまらなくかっこいい!

 

ちなみに、ライブでは「次はちょっとしっとりした曲を……」とMCした後に

この曲に入ってましたからね。しっとりって!当社比!!

普通に聴くとじゅうぶんにポップなキラーチューンだとおもうのですが、

この曲がしっとりにかんじてしまうくらい、ポップで踊れる曲がおおいのが

このマッカチン企画の強みだとおもいます。

 

さて、パワフルで緩急自在、つかみどころがないようでいて、

必ず芯にポップを抱いているサークル、マッカチン企画。

いわゆる「インディーズバンド」というかんじではないかもしれませんし、

もしかしたら聴くまでのハードルもすこし高いかもしれません。

でも、素直にもっともっと多くのかたに知ってほしいな、とおもえるかたがたです。

この機会に、ぜひとも聴いてみていただけたら幸いですよ。

 

 

 

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