Low cost, Low price & High return

音楽に対してはまじめに、それ以外はゆるゆるとへんなことを。月に何度か、不定期に書き綴ります。

groovy music!「ポップしなないで」を今すぐ聴け!

音楽がすきだ。ライブがすきだ。

 

理論めいたこととか、むずかしいことは正直よくわからない。

ただ、小さいころから音楽がすきで、歌うのがすきで、

-ざんねんながら、そんなにうまくはなかったけど-

ずっと音楽と一緒に生きてきた。

たのしいとき、つらいとき、わすれられないあの日、苦い思い出、

ぜんぶがぜんぶ、音楽に彩られた人生を歩んできた。

「Do You Believe In Magic?」

音楽という、魔法のチカラを信じている。

わからないなりに、いいものはいい、と言えるだけの耳は持っているつもりだ。

 

まぁ、だからさ。

とりあえず、だまされたとおもって聴いてみてください。

 

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昨年末にもプッシュしたばかりな気がするけど、いいんですよ、ポップしなないで。

ボーカル・キーボードのかめがいさんとドラム・コーラスのかわむらさん、

わずか2人という、バンドとして最小単位の編成なんですが、

ふつうはバンドに欠かせないであろう、ギターもベースもいないのに、

ぜんぜん違和感がないどころか、どうですか完成されたこの世界観。

知識がないなりになんとか、このバンドのよさを語っていきたいとおもうのです。

どうぞお付き合いくださいませ。たのむ。

 

というわけで、ポップしなないでのこの「エレ樫」って曲。

アニメの絵柄もぴったりハマってて、

ものすごく気持ちのいいMVに仕上がってるじゃありませんか。

だって機械とビームと怪獣と女の子。これきらいだって男子、この世にいます?

いいや、いるわけがない(反語表現)

そして、2分58秒からのサビがもう、めちゃめちゃかっこよくないですか。

「ダンス!ダンス!ダンス!」に合わせての砲撃シーンとかもうすごく気持ちいい。

 

Aメロは歌いだしから吉幾三の「俺ら東京さ行ぐだ」のパロディ。

なんでこの曲?しかも出だしからいきなり??

なんだろうなこれ、ふざけてんのか。

 

でも、「俺ら東京さ行ぐだ」ってじつはすごくキャッチ―な曲ですよね。

和製のラップのはしり、という説もあるみたい(諸説あります)

もう10年くらい前だけど、ニコニコ動画IKZOブームが巻き起こったことがあって。

そう、じつは「俺ら東京さ行ぐだ」って、合うんですよ。ポップな曲に。

 

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小室哲哉さん引退の報を聞いて、久々に見に行ったというひともいたのでは(おれのことだ)

 

そしてまぁ、説明するまでもないですがタイトルの「エレ樫」は

Cメロの「昔流行った歌を口ずさむよ 今夜の月のように」が示すように

「今宵の月のように」を歌ったエレファントカシマシへのオマージュ。

その直後にはPUFFYの「アジアの純真」のパロディも。

 

これ、かんぜんにアラサー男子狙い撃ちにきてますよね。たぶん。

セカイ系おしゃべりポップ」って自らカテゴライズしてるのもそうだけど、

どうよお前ら、こういうの好きだろ?って見抜かれてる。

ええ、好きですよ、めっちゃくちゃ!文句あるか!!

 

それから、曲の構成としてもけっこう変わってて、

一般的にはAメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→サビ

ってパターンや、それに似た構成の曲がおおいとおもうのですが、

この曲ってAメロ→Bメロ→Cメロ→Bメロ→Cメロ→ラップ→Aメロ→Bメロで

ラップと2度目のAメロがサビになってるんですよね。

3分焦らして、一気に聴かせどころ、山場を持ってくるという。

サビは2回もいらねぇ、この1発にすべてをかける、みたいな心意気。

幽白の霊丸みたいなもんですよ(はたして伝わんのか、この表現)

 

もちろん、そこまでも淡々と進むわけじゃなくて、

たとえばBメロはおなじメロディーが2回ずつ、計4回出てくるんですけど

オケって言えばいいのかな、楽器のパターンがぜんぶちがうんですよね。

徐々に徐々に、知らないうちに盛り上がっていくようになってる。

そういう、細かい作り込みも魅力のひとつだとおもうのです。

 

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さて、もう1曲、代表曲といえばこちら、「魔法使いのマキちゃん」。

聞いてくれ、まずはこの Aメロのスカスカ感。

 

いや、あえてド失礼な表現を使ってみたんですが、

余白の使いかたがよくないですか。

おしゃべりなボーカルもリズムの一部としてとらえたような。

「友達の友達の友達が言ってた」とやや詰め込み気味の歌詞、からの

「ねぇ?」の前のタメ。

ご丁寧に、MVの画面も一緒に、一瞬だけブラックアウトする。

 

たとえば、料理で足し算の料理、引き算の料理って言葉がありますよね。

フレンチは食材を重ねていく足し算の料理、

和食は極力素材の味を生かした引き算の料理、というような。

 

そういう見方をすると、この曲って引き算の音楽だとおもうんです。

2人で、楽器も2つ。曲を構成する要素って声とキーボード、ドラムの3つだけ。

その少ない音の中で、ボーカルだけの、楽器が鳴らない瞬間もあっていい。

もちろん、それはいちばん最初だけで、

2回目からはドラムもキーボードも入ってくるんですが。

 

引き算にたとえたのは、ほかにも理由があって。

イントロから曲の大部分をずっとリピートするキーボードのメロディ。

たとえば、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの「Re:Re:」や

the pillowsの「Ride on shooting star」のギターもそうなんですが、

メロディをひたすら繰り返していくのって、あんがいこれが気持ちいいんですよね。

 

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ピロウズの「Ride on shooting star」ははじめて聴いた時にものすごい衝撃をうけた一曲。
半分以上おんなじギターリフを延々ゴリ押ししてるだけ、なのにめちゃめちゃかっこいい。こんなのずるい!

 

もちろん、元のメロディがいいこと、という条件はあるわけですが。

 

そして、歌詞もこちらはかなり繰り返しがおおいのが特徴で。

「マキちゃんは実家に帰って魔法使いになったらしい」

「優柔不断な僕ら」

「十二月もあるのは 僕が僕だとわかるから
季節が変わるのは 目が疲れるから」

このフレーズだけで曲のおよそ8割くらいを占めているといってもいいのでは。

 

目が疲れるから季節が変わるってなんだよ?どういうことだ。意味がわからない。

そして、マキちゃんが魔法使いになったというのはただのうわさのようだ。

友達の友達の友達が言ってただけだ、確証はない。

そもそも、実家に帰って魔法使いになるってなんだ。

後を継いだのか。マキちゃんの実家はなにをやってるんだ。

もしや30歳までDTのままだったとかそういう話か

と、まぁ色々気になるツッコもうとおもえばいくらでもツッコめる歌詞なんですが。

これがまた耳に残る。残るのだ。

特に後半サビのわざとテンポを崩した部分なんか、

ボーカル・かめがいさんのクセのある歌いかたも相まって、

繰り返しのフレーズにも関わらず、強烈なインパクトがある。

 

でも、この歌詞の中で言いたいことって、じつはこっちなんじゃないかと想像する。

 

「いつか 君がいつか 涙をこらえる時が来たら
この歌を思い出して 笑ってくれるかな
マキちゃんが忘れてった 使い古しのタイムマシン
誰かがバットで ボコボコにしたってさ」

 

魔法使いなのに、それと対極にある科学力の結晶であるタイムマシン。

この曲の中では、まったく活躍しない。誰かにバットでボコボコにされてしまうだけ。

まさに「酷い話だ」。おもわず笑ってしまう。

そうだ。歌詞の順番は逆だが、

 

「いつか 君がいつか 涙をこらえる時が来たら
この歌を思い出して 笑ってくれるかな」

 

これが彼らの一番伝えたいメッセージなんじゃないか。

だとすれば、大部分がまるで意味なんてなさそうな、

やたらツッコミどころのあった歌詞の理由にも納得がいく。

 

本人たちからのコメントがあったわけじゃないので、

あくまでもおれの想像の範疇ではあるのだが、

だとするとこれこそまさに、「引き算の音楽」じゃあないだろうか。

すごくねぇか。カッコいいよ、かっこよすぎるぜちくしょう。

 

 

わずか2曲に3400字を費やした。我ながらあほか。愛が重いわ。

でもまだ魅力を紹介したいので、もう少し、あとちょっとだけお付き合いください。

 

まぁ、音源で曲がいいのは当たり前だ。

奇跡の1回だし、修正もいくらでもきく。じゃあライブはどうなのよ?

ってことでさ、まぁライブを見てくれよ。

元々おれがハマったのも、すきなアーティストさんとの対バンがきっかけなのだ。

 

 

まだ音源化されていない曲、「大正カゲキロマン」。

椎名林檎リスペクトが伝わってくるような一曲。

まぁーポップ。ポップなんですけども。

 

 

この曲、イントロでかめがいさんのこぶしの利いた語りから始まるんですよ。

なんというかもう、怨念のようなものさえ感じるこの迫力。

からのこの突き抜けたポップですわ、はい。なんだこの振り切りかた。

おれがハマったのはこの曲のせい、と言ってもまぁ過言ではない。 

 

あと、ライブだと、テンション低めかつワガママに話を進行するかわむらさんと

それに翻弄されるかめがいさんのMCも魅力のひとつですね。

基本かわむらさんがいつも自由すぎる気がする。まぁそこがいいのだが。

 

で、最後に今の時点での最新リリース曲、「ヨルハアソバナイト」。

 

 

楽器演奏なし。全編通して2人のラップだけ。

そしてふだんはコーラスのかわむらさんにもソロパートがあるよ!

いったいなんなんだ、この飛び道具は。おれの想像をはるかに超えたところから来た。

まったく信じられない。こんなんうそやん!

 

と、まぁなにをしでかしてくるのかわからない2人組バンド、ポップしなないで。

編成も、楽器も、まったくちがうのは承知の上であえて書かせてもらうのだけど、

この突き抜けたポップさ、自分たちのすきな音楽をバラして再構築したような音楽性、

そして意外性と抜け目のなさ、それを可能にする演奏技術のたかさ。

惜しまれつつも解散した名インディーズバンド「カラスは真っ白」の姿が

なんとなくダブって見えたような気がしたのはおれだけだろうか。

 

今後ぜったいもっと人気が出て、ファンが増えてきそうな予感がするので、

今のうちからチェックしといて損はないとおもう。

よかったらぜひ聴いてみてほしい。

 

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MTGのカード名だけでラップしてみた」なんてわけのわかんない曲の動画もある。
やっぱこいつらなにをやらかすかわかんねぇ。ちゃんと見張っとかないと。

 

 

 

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