Low cost, Low price & High return

音楽に対してはまじめに、それ以外はゆるゆるとへんなことを。月に何度か、不定期に書き綴ります。

地味ハロウィン同窓会2Days~謎の顛末~

基本的にこのブログは自分の好きなモノ・コト、おもしろいイベントや

行った場所などを、こんなに良いぞ!たのしいぞ!と伝えるための手段である。

 

ただ、今回は極めて個人的にやったことを書いてしまうので、

関係者以外のかたにはいつも以上に「なんじゃこりゃ」な文になってしまうことを

はじめにお断りさせていただく。

内容があまりにも個人的すぎて、外に向けて発信する気がないのだ。

参加したかた、参加したかったけどできなかったひとにだけ伝わればいい。

なので、完全身内向けの文章です、はい。

それでも読みたい、なんて奇特なかたはまぁ、覚悟して読んでくれ。

 

 

 

ここ2年、必ず参加しているイベントとして、

「地味な仮装限定ハロウィン」というのがある。

 

portal.nifty.com

 

これがまぁ、たのしいのだ。

 

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会場ウケが屈指のレベルだった、「地味ハロウィンのスタッフ」。もちろんただの仮装である。

 

内容についてはリンク先を参照していただくとして、まぁちょっとした大喜利状態だ。

思わず「いるいる!」と叫びたくなってしまうようなひとから、

「そんなネタある!?」とおもうようなぶっ飛んだ発想の持ち主まで。

とにもかくにも、大勢の参加者が地味な(時おり地味でない)いでたちで集まるのだ。

「あたまのわるい不思議の国のアリスのようだ」と形容したのは当の主催者だが、

その言葉があまりにもぴったりだとおもわないか。

 

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SNSで出会った男に会いに来た女」。地味ハロウィン2017を象徴する仮装となった。

 

魔女とか、ゾンビとか、そういういかにもなやつ。

アニメキャラや流行りものはだめ、という以外、仮装に決まりはない。

あくまでもそのひとの発想、着眼点、そして生きざまが仮装となってあらわれるのだ。

 

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資料の作り込みがヤバかった「新興宗教の広報」。資料だけじゃなく、ネタもギリギリの線をついてきた。

 

時には、会場で「それっぽい」と言われた結果、本来のコンセプトを無視した

「まったく別のなにか」に仮装が移行する場合すらあり得る。

たとえば、「昭和のサラリーマン」が「東京地検特捜部の一員」になってしまう。

地味な仮装は生きているのだ。 

 

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仮装が生きている例。「日立危険物取扱者」と「報道関係者」。事故でも起こしたのだろうか。

さらっと「スタッフ」や「新興宗教の広報」が己の仮装をやめて報道陣の一員に加わっている。

 

この心地よい空間を作り上げてくれているのは、主催であるおもしろサイト・

デイリーポータルZであるが、それについてここではあまり多くは語るまい。

ただ、どんな仮装であろうと受け入れ、笑いあえるという、

まさにやさしさを体現したような空気感はひじょうにすばらしいし、

彼らの力によるものがおおいのだろう、とおもう。

 

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「スーパーの試食コーナー」。本物のみかんを配っていた。うまかった(もらった)

 

年齢や性別、仕事に年収などといった上下や格差、日常で気になるあらゆるものは

ここではいっさい関係がないのだ。

そしてなにより、参加者同士の交流がひじょうにゆるやかにたのしめるという

他のイベントにはない特徴がある。

 

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「イグノーベル賞受賞者」。「コウモリの交尾を見たあとにポーカーをすると勝率が上がる」世紀の大発見。

 

われわれ(と、言い切ってしまおう)陰キャのコミュ障にとって、

他者との交流はきわめてパワーのいる「作業」である。

これを読んでいるきみ、たとえば自分のすきなバンドのライブに行ったとしよう。

すきな映画を見に行った、でもいい。

終演後に隣にいる見知らぬひとに「いやー、今日はさいこうでしたね!」なんて

声をかけられるか。

 

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「教科書に載っているひと」。このひとすきだったなぁ。この雰囲気さいこうじゃないですか。

 

できる、と答えたやつに用はない。帰りたまえ。ハウス!

おれにはできない。できるわけがない。こわい。きっと無視されてしまう。

「は?」なんて言われた日には、魂がすりへって明日を生きれる気がしなくなる。

 

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ウルトラクイズに参加した高校生」。おそらく、「インド」とひっかける問題が出たのであろう。

 

だが、このくるったワンダーランドはどうだ。

「えっ、それはいったいなんの仮装ですか?」

つい聞きたくなってしまうだろう。

聞かれたら聞かれたで、喜んで答えてしまわないか。

だって、自分のアイデアに興味を持ってもらって、嬉しくないやつがいるわけがない。

 

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ブルゾンちえみ」はNGのはずだが、「私服が偶然ブルゾンっぽくなってしまったひと」はセーフ。

ものすごい力業だ。

 

そうだ、この環境はわれわれ陰キャのコミュ障にとてもやさしい。

異業種交流会でまったく交流できなかったこのおれが言うのだから間違いない。

 

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「電車内でイヤホンが引っかかってしまったひと」。人とコラボできる幅が広く、会場でも大人気だった。

 

そこでだ、ふとおもったのだ。

この地味ハロウィンで会ったひとたちと、同窓会をやってみたらどうなるのかと。

 

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「昭和の酔っ払い」。概念としての酔っ払いである。ついでに言っておくがこの2人は初対面だ。

 

 

 

前置きがながくなった。先に進めよう。

きっかけはこの地味ハロウィンに参加していたebekoさんのツイートである。

 「また東京に行く」とかさらっと書いているが、彼は北海道人である。

さらに言うなら、このツイートの10日くらい前に東京に来ていたばかりだ。

基本的に、フットワークが軽すぎる。

 

 しかも、この10日くらい前のときには地味ハロウィン参加者2名と

カラオケでオールをした様子をTwitterにアップしており、

おれはその様子を「たのしそうだな、ぐぬぬ!」と

休日出勤をしながら横目で見ていたのだ。

 

おれのほかに、「たのしそう!行きたかったー!」とツイートをされていたかたが

複数人いたのも後押しになった。

あの空間がひじょうに心地よかったのは、おれだけではなかったのだ。

ebekoさん、そして前回ebekoさんとカラオケに行っていた2名、

あいりさんとTKMさんもおなじことをかんがえていたようで、

誰からともなくコンタクトを取り、なんとなく「同窓会幹事グループ」的なものが

自然発生的に出来上がった。

 

そこからは早かった。

今回は条件として

・地味ハロウィン2017に参加した方々の中から

・各々の「フォロー・フォロワー」の関係になっているかた

をお声かけしてみた。

 

おれの場合、2016年に参加し、昨年は残念ながら参加できなかったというかたも

フォロワーさんにけっこういらっしゃったのだが、

申し訳ないが、今回は単純に人数的な問題からお呼びしないということにした。

機会があれば、ぜひこちらも再び集まってみたいという気持ちはある。

 

そして、こちらから一方的にフォローしてるだけのかたに声をかけるのは

ちょっと気まずい(陰キャなので)という理由で

相互フォローの関係になっているかたにだけお声かけさせていただいた。

 

で、この企画に2日で25人以上の人数があつまったのだ。

1日目は夜、2日目は昼・夜に分かれての2Days3部制だ。

幹事側も参加側も、無駄に熱意がすごい。

土曜日は皆都合がなかなかつかなかったのだが、TKMさんが幹事を買って出てくれた。

 

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土曜日幹事は「もし会話が止まってしまったら心配だから」と皆で遊べるゲームまで自費で購入していた。

この会をなんとか成功させてやろうとする熱意がやばい。いいひとにもほどがあるだろう。

 

そりゃそうだ。地味ハロウィンに参加した、というだけで、

年齢層も住所も職業もすべてバラバラなメンバーが集まったのである。

「酸素を吸って生きている」くらいしか共通点がないのではないか。

だがこれだけの熱量のある飲み会が成功しないわけがない。

結果から言えば、めちゃくちゃ盛り上がったのだ。

 

 

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エセパリピみたいな写真が撮れた。ぼくたちこれからブレストします!(それっぽいことを言いたいだけだ)

 

事前に、自己紹介のネタをかんがえてきた。

「自分の名前と仮装、差し支えない範囲でふだんのお仕事、

そしてどこでこのイベントを知って参加しようとおもったか」だ。

 

主催サイトのデイリーポータルZのファンがおおいかな、とおもったが、

あんがいそうではなかった。有名ブロガーのARuFaさんからだったり、

「元々Twitterで話題になっていて気になっていた」などという意見もあった。

 

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土曜日幹事の用意したグッズその2。時事ネタだ。意気込みが伝わってくる。

 

自己紹介がいいかんじに面接っぽくなった。

「で、君は週何日入れるの?」とすぐ悪のりするやつが出てくる(おれだ)

みんな地味ハロウィンのようなイベントに参加するだけあって、

設定に乗っかって話すのは意外と得意なのである。

 

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最終的にこんな状況になるくらいにはトークだけで盛り上がった。

どう見ても黒ミサにしか見えないが、たのしい飲み会である。

 

IT業(前職含む)関連のかたが異様におおかったり、

勤務地被り率(前職・派遣先含む)がやたらたかかったり、

「あそこのビルの〇階です!」「そこ、貸してる企業に勤めてました!」とか

ぜんぜんバラバラに集まったはずなのに、なぞの繋がりが生まれていておもしろい。

もう君たち一緒にランチ行っちゃえよ。

 

そんなこんなで3時間があっという間だった。

会社の飲み会がこんなんだったら確実に毎日へべれけになるであろう。

ふだん、こういう場で自分のリアルな話はしないようにしているのだが、

たのしさのあまり、そこそこ爆弾なカミングアウトをしてしまった。

でもたのしかったです。土曜日のみなさま、ほんとうにありがとうございました。

 

 

 

そして、おれが幹事をさせていただいた日曜日の部である。

 

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基本的に待ち合わせの目印として使われるおれのTWEEDEES手旗(ライブグッズ)。

 

当日、仕事の都合で来れなくなってしまったかたもいて、

ひじょうに残念だったが、またの機会があればぜひご一緒にお話をしたいところだ。

基本的にはほぼ初対面同士のメンバーであり、

たまにTwitterでやりとりをしたりしなかったり。

数人としかつながっていないというひともいて、オフ会というのとはまたちがう。

そもそも最初に会ったのはリアルの場である。説明にこまる。

 

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参加者が集まって30秒後のやりとり。まさかのスマホケースがかぶるミラクル。

「どんなひとが来るんだろう……うまく話せるだろうか」なんて心配が氷解した瞬間である。

 

秀逸すぎる感想をいただいたのでご紹介したい。

 

 

 

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まったくの初心者だが、「そこそこの人数が集まってわいわいやるのに最適なものはなにか」と

かんがえた結果、ボードゲームカフェに行くことになった。

 

まったくの初心者なので、とうぜんひとに説明などはできない。手探りである。

出たとこ勝負、とも言う。

いちおう、前の週に仕事で都内に出てきた後に下見にだけは行った。

 

幸か不幸か、最終的にこの昼の部の参加者は7人であった。

ボードゲームは基本的に4~5人でやるものがおおく、

8人~10人でゲームをするとなると、種類が限られるのだ。

そして、それ以上だと同時進行で別のゲームをしたり、見学にまわるはめになる。

ちょうどいいバランスの人数だったのだ。偶然だけど。

 

「ナンジャモンジャ」というカードゲームをした。

24種類のなぞの生きものが描かれたカードがあり、

それに名前を付けていくゲームである。

 

・一人ずつ順番に山札からカードを引いて場に出し、

・名前がついていない生きものなら、その場で名前をつける。

・名前が付いている生きものなら、

 その生きものの名前をいちばん早く口にしたひとがカードをもらえる。

・たくさんカードを集めたひとの勝ち。

 

というシンプルかつ単純な、奥のふかいゲームである。

 

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熱中しすぎたので写真はない。写真はイメージ映像である。

 

2週目に入ると、前回の名前が脳裏をよぎってうまく答えられない。

前世の記憶が邪魔をするのだ。

さらに、前回と同じ名前をちがう生きものにつける作戦が生まれたりしてカオスに。

少年と言いつつアラサーに突入したおれにはきびしいたたかいになった。

逆に、「腐女子忍たまテニプリで記憶力を鍛えられているから」と

みきちんさんが異様なほどの記憶力を発揮し、勝ちまくっていた。

昼の部最年少のきむじなーさんも強かった。

 

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なお、ここでも順番を決めるのにワニが活躍した。

 

次はテレストレーションというゲームだ。

これがしぬほど面白かった。

 

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イラストがなんとなく「ヒョーゴノスケ」さんの作品に似てる気がする。え、しない?

 

・カードを引いて、書かれたお題をノートに書く。他のひとには見せてはならない。

・次のページをめくって、隣のひとにノートを渡す。

 受け取ったひとはこっそりお題を見て、お題通りの絵を描く。

 絵は他のひとには見せてはならない。

・次のページをめくって、隣のひとにノートを渡す。

 受け取ったひとはこっそり絵を見て、絵からお題を推測する。

 推測した答えは他のひとには見せてはならない。

・次のページをめくって、隣のひとにノートを渡す。

 受け取ったひとはこっそり推測されたお題を見て、お題通りの絵を描く。

 絵は他のひとには見せてはならない。

 

こうして文→絵→文→絵と移動していく伝言ゲームのようなものだ。

傑作が上がったので、見ていただこう。

 

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TKMさんのお題は「スターウォーズ」。上坂すみれを詐称している。

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ebekoさんの描いたダースベイダー。おまえだれだ。

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おれにはツタンカーメンにしか見えなかった。ブロッケンJr.がレフェリーを犠牲にするあれだ

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あいりさんの描いたプラナリアツタンカーメン

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の木さんは踊ってるひとを走っていると解釈。プラナリアは「折り返し地点の棒かと……」

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ガチのマラソン絵を描いたみきちんさん。シンプルに絵が上手い。

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「ハワイ大会」に影響されたきむじなーさん。最初のお題はなんでしたっけ?

 

もうひとつ傑作があるのでよろしければ。

 

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みきちんさんの引いたお題は「自動車教習所」。

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松重豊を詐称したきむじなーさんのイラスト。生徒と教官。

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アキラ100%と判断したTKMさん。「右のひとは司会者かと……」ぽいけど!ぽいけど!!

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ebekoさんはお題を忠実に再現。

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おれはこう判断。だってアキラ100%がお題になるほど新しいゲームじゃないとおもったんだ(メタ読み)。

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あいりさんは忠実に変態を表現。

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「服がマントみたいに見えた」との木さんはヒーローに。変態仮面の登場だ!

 

いかがでしたでしょうか。少しでもおもしろさが伝わればいいのですが。

順位をつけるゲームもいいですが、こういうゲームもたのしいですね。

 

あっと言う間に4時間が経ち、飲み会フェーズに移動だ。

この日はなんと16人ものひとが参加した。

おれとTKMさん、ebekoさんは3部通し参加である。ツアーなら全通だ。

 

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上は48歳から下は19歳(ノンアルだよ!)まで、バラエティー豊かな面々が揃った。

 

乾杯は昨日同様ebekoさんに無茶振りをした。

2日で3回乾杯のあいさつをする状況ってのもそうそうないだろう。

きっと彼はいい経験をした(ということにする)

 

自分の仮装の話、仕事の話、他の参加者の話……

3時間があっという間に過ぎてしまった。

そしてここでもミラクルが起きる。

新興宗教の広報」さんが当時の仮装に使った資料を持ち込んできてくれたのだが

 

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「デイリーの過去記事に無理やり教義を関連付けてありがたがる」というコンセプトで作った、珠玉の一品。

 

このチョイスした記事の中に、ピンポイントで

おれが本名で出ていた記事の写真が使われていたのだ。

おなじ記事内にもたくさん似たような写真があるなかで、まさかのチョイス!

これ以上ないまでの完璧な身バレである。ミラクルにもほどがある。

Facebookで検索された結果、わずか1分でかんぜんに個人情報が流出した。

あ、友達申請してくれたかたありがとうございます。

 

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一部参加者の間ではジェンガがブームになっていた。TKMさんの私物。

 

また、仮装元の職業のかたがいたりして、意外や意外、盛り上がっておもしろかった。

報道カメラマンや教師の仮装がいたが、別の仮装をしているひとのなかに

プロの報道関係者や本物の先生がまぎれこんでいたのである。

「知らずに仮装しちゃったりしてすみません!」

「いや、でも似てましたよ!」なんて会話もあって、なにがなんやらである。

 

かくて、たのしい同窓会は無事に終了したのである。

秋へ向けて、お互いの健闘を祈りつつ。

もしまたこのような機会があれば、ぜひ集まってお話をしたいところだ。

参加していただいた皆さま、ほんとうにありがとうございました!

 

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最後に記念撮影をした。

個人が判別できない程度に抽象化した画像をアップしつつ、ここで締めたいとおもいます!

groovy music!「ポップしなないで」を今すぐ聴け!

音楽がすきだ。ライブがすきだ。

 

理論めいたこととか、むずかしいことは正直よくわからない。

ただ、小さいころから音楽がすきで、歌うのがすきで、

-ざんねんながら、そんなにうまくはなかったけど-

ずっと音楽と一緒に生きてきた。

たのしいとき、つらいとき、わすれられないあの日、苦い思い出、

ぜんぶがぜんぶ、音楽に彩られた人生を歩んできた。

「Do You Believe In Magic?」

音楽という、魔法のチカラを信じている。

わからないなりに、いいものはいい、と言えるだけの耳は持っているつもりだ。

 

まぁ、だからさ。

とりあえず、だまされたとおもって聴いてみてください。

 

www.youtube.com

 

昨年末にもプッシュしたばかりな気がするけど、いいんですよ、ポップしなないで。

ボーカル・キーボードのかめがいさんとドラム・コーラスのかわむらさん、

わずか2人という、バンドとして最小単位の編成なんですが、

ふつうはバンドに欠かせないであろう、ギターもベースもいないのに、

ぜんぜん違和感がないどころか、どうですか完成されたこの世界観。

知識がないなりになんとか、このバンドのよさを語っていきたいとおもうのです。

どうぞお付き合いくださいませ。たのむ。

 

というわけで、ポップしなないでのこの「エレ樫」って曲。

アニメの絵柄もぴったりハマってて、

ものすごく気持ちのいいMVに仕上がってるじゃありませんか。

だって機械とビームと怪獣と女の子。これきらいだって男子、この世にいます?

いいや、いるわけがない(反語表現)

そして、2分58秒からのサビがもう、めちゃめちゃかっこよくないですか。

「ダンス!ダンス!ダンス!」に合わせての砲撃シーンとかもうすごく気持ちいい。

 

Aメロは歌いだしから吉幾三の「俺ら東京さ行ぐだ」のパロディ。

なんでこの曲?しかも出だしからいきなり??

なんだろうなこれ、ふざけてんのか。

 

でも、「俺ら東京さ行ぐだ」ってじつはすごくキャッチ―な曲ですよね。

和製のラップのはしり、という説もあるみたい(諸説あります)

もう10年くらい前だけど、ニコニコ動画IKZOブームが巻き起こったことがあって。

そう、じつは「俺ら東京さ行ぐだ」って、合うんですよ。ポップな曲に。

 

www.youtube.com

小室哲哉さん引退の報を聞いて、久々に見に行ったというひともいたのでは(おれのことだ)

 

そしてまぁ、説明するまでもないですがタイトルの「エレ樫」は

Cメロの「昔流行った歌を口ずさむよ 今夜の月のように」が示すように

「今宵の月のように」を歌ったエレファントカシマシへのオマージュ。

その直後にはPUFFYの「アジアの純真」のパロディも。

 

これ、かんぜんにアラサー男子狙い撃ちにきてますよね。たぶん。

セカイ系おしゃべりポップ」って自らカテゴライズしてるのもそうだけど、

どうよお前ら、こういうの好きだろ?って見抜かれてる。

ええ、好きですよ、めっちゃくちゃ!文句あるか!!

 

それから、曲の構成としてもけっこう変わってて、

一般的にはAメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→サビ

ってパターンや、それに似た構成の曲がおおいとおもうのですが、

この曲ってAメロ→Bメロ→Cメロ→Bメロ→Cメロ→ラップ→Aメロ→Bメロで

ラップと2度目のAメロがサビになってるんですよね。

3分焦らして、一気に聴かせどころ、山場を持ってくるという。

サビは2回もいらねぇ、この1発にすべてをかける、みたいな心意気。

幽白の霊丸みたいなもんですよ(はたして伝わんのか、この表現)

 

もちろん、そこまでも淡々と進むわけじゃなくて、

たとえばBメロはおなじメロディーが2回ずつ、計4回出てくるんですけど

オケって言えばいいのかな、楽器のパターンがぜんぶちがうんですよね。

徐々に徐々に、知らないうちに盛り上がっていくようになってる。

そういう、細かい作り込みも魅力のひとつだとおもうのです。

 

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さて、もう1曲、代表曲といえばこちら、「魔法使いのマキちゃん」。

聞いてくれ、まずはこの Aメロのスカスカ感。

 

いや、あえてド失礼な表現を使ってみたんですが、

余白の使いかたがよくないですか。

おしゃべりなボーカルもリズムの一部としてとらえたような。

「友達の友達の友達が言ってた」とやや詰め込み気味の歌詞、からの

「ねぇ?」の前のタメ。

ご丁寧に、MVの画面も一緒に、一瞬だけブラックアウトする。

 

たとえば、料理で足し算の料理、引き算の料理って言葉がありますよね。

フレンチは食材を重ねていく足し算の料理、

和食は極力素材の味を生かした引き算の料理、というような。

 

そういう見方をすると、この曲って引き算の音楽だとおもうんです。

2人で、楽器も2つ。曲を構成する要素って声とキーボード、ドラムの3つだけ。

その少ない音の中で、ボーカルだけの、楽器が鳴らない瞬間もあっていい。

もちろん、それはいちばん最初だけで、

2回目からはドラムもキーボードも入ってくるんですが。

 

引き算にたとえたのは、ほかにも理由があって。

イントロから曲の大部分をずっとリピートするキーボードのメロディ。

たとえば、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの「Re:Re:」や

the pillowsの「Ride on shooting star」のギターもそうなんですが、

メロディをひたすら繰り返していくのって、あんがいこれが気持ちいいんですよね。

 

www.youtube.com

ピロウズの「Ride on shooting star」ははじめて聴いた時にものすごい衝撃をうけた一曲。
半分以上おんなじギターリフを延々ゴリ押ししてるだけ、なのにめちゃめちゃかっこいい。こんなのずるい!

 

もちろん、元のメロディがいいこと、という条件はあるわけですが。

 

そして、歌詞もこちらはかなり繰り返しがおおいのが特徴で。

「マキちゃんは実家に帰って魔法使いになったらしい」

「優柔不断な僕ら」

「十二月もあるのは 僕が僕だとわかるから
季節が変わるのは 目が疲れるから」

このフレーズだけで曲のおよそ8割くらいを占めているといってもいいのでは。

 

目が疲れるから季節が変わるってなんだよ?どういうことだ。意味がわからない。

そして、マキちゃんが魔法使いになったというのはただのうわさのようだ。

友達の友達の友達が言ってただけだ、確証はない。

そもそも、実家に帰って魔法使いになるってなんだ。

後を継いだのか。マキちゃんの実家はなにをやってるんだ。

もしや30歳までDTのままだったとかそういう話か

と、まぁ色々気になるツッコもうとおもえばいくらでもツッコめる歌詞なんですが。

これがまた耳に残る。残るのだ。

特に後半サビのわざとテンポを崩した部分なんか、

ボーカル・かめがいさんのクセのある歌いかたも相まって、

繰り返しのフレーズにも関わらず、強烈なインパクトがある。

 

でも、この歌詞の中で言いたいことって、じつはこっちなんじゃないかと想像する。

 

「いつか 君がいつか 涙をこらえる時が来たら
この歌を思い出して 笑ってくれるかな
マキちゃんが忘れてった 使い古しのタイムマシン
誰かがバットで ボコボコにしたってさ」

 

魔法使いなのに、それと対極にある科学力の結晶であるタイムマシン。

この曲の中では、まったく活躍しない。誰かにバットでボコボコにされてしまうだけ。

まさに「酷い話だ」。おもわず笑ってしまう。

そうだ。歌詞の順番は逆だが、

 

「いつか 君がいつか 涙をこらえる時が来たら
この歌を思い出して 笑ってくれるかな」

 

これが彼らの一番伝えたいメッセージなんじゃないか。

だとすれば、大部分がまるで意味なんてなさそうな、

やたらツッコミどころのあった歌詞の理由にも納得がいく。

 

本人たちからのコメントがあったわけじゃないので、

あくまでもおれの想像の範疇ではあるのだが、

だとするとこれこそまさに、「引き算の音楽」じゃあないだろうか。

すごくねぇか。カッコいいよ、かっこよすぎるぜちくしょう。

 

 

わずか2曲に3400字を費やした。我ながらあほか。愛が重いわ。

でもまだ魅力を紹介したいので、もう少し、あとちょっとだけお付き合いください。

 

まぁ、音源で曲がいいのは当たり前だ。

奇跡の1回だし、修正もいくらでもきく。じゃあライブはどうなのよ?

ってことでさ、まぁライブを見てくれよ。

元々おれがハマったのも、すきなアーティストさんとの対バンがきっかけなのだ。

 

 

まだ音源化されていない曲、「大正カゲキロマン」。

椎名林檎リスペクトが伝わってくるような一曲。

まぁーポップ。ポップなんですけども。

 

 

この曲、イントロでかめがいさんのこぶしの利いた語りから始まるんですよ。

なんというかもう、怨念のようなものさえ感じるこの迫力。

からのこの突き抜けたポップですわ、はい。なんだこの振り切りかた。

おれがハマったのはこの曲のせい、と言ってもまぁ過言ではない。 

 

あと、ライブだと、テンション低めかつワガママに話を進行するかわむらさんと

それに翻弄されるかめがいさんのMCも魅力のひとつですね。

基本かわむらさんがいつも自由すぎる気がする。まぁそこがいいのだが。

 

で、最後に今の時点での最新リリース曲、「ヨルハアソバナイト」。

 

 

楽器演奏なし。全編通して2人のラップだけ。

そしてふだんはコーラスのかわむらさんにもソロパートがあるよ!

いったいなんなんだ、この飛び道具は。おれの想像をはるかに超えたところから来た。

まったく信じられない。こんなんうそやん!

 

と、まぁなにをしでかしてくるのかわからない2人組バンド、ポップしなないで。

編成も、楽器も、まったくちがうのは承知の上であえて書かせてもらうのだけど、

この突き抜けたポップさ、自分たちのすきな音楽をバラして再構築したような音楽性、

そして意外性と抜け目のなさ、それを可能にする演奏技術のたかさ。

惜しまれつつも解散した名インディーズバンド「カラスは真っ白」の姿が

なんとなくダブって見えたような気がしたのはおれだけだろうか。

 

今後ぜったいもっと人気が出て、ファンが増えてきそうな予感がするので、

今のうちからチェックしといて損はないとおもう。

よかったらぜひ聴いてみてほしい。

 

www.youtube.com

MTGのカード名だけでラップしてみた」なんてわけのわかんない曲の動画もある。
やっぱこいつらなにをやらかすかわかんねぇ。ちゃんと見張っとかないと。

 

 

 

新アルバムの記事も書いたので、こちらも合わせて読んでほしい。 

音楽連載記事はこちら

トンネルカードを求めて

カードゲームがすきだった。

 

子どものころ、ポケモンカードにハマっていた。

おれはポケモンカードだけだったのだが、周りの友人たちは遊戯王カードやら、

大貝獣物語、そこからMTGなどにハマっていたのだ。

中学生のころは休み時間ごとに教室でカードゲーム大会が開催されていた。

カードゲーム沼である。

 

たとえば、よわいカードでも、組み合わせしだいで強いカードもたおせる。

いかにそのカードを生かすか、ということにものすごく頭をつかった気がする。

その努力はざんねんながら学校の成績には生かされなかったのだが。

 

ただ、その戦術を組み立てる楽しさもさることながら、

たくさんの絵柄のカードを集めるたのしさも強かった。

おなじポケモンのカードでも、イベントでもらえるやつは絵柄がちがったりするのだ。

あまりつよくなく、ゲームでは使わないけど、絵がすきで眺めているカードもあった。

 

かんがえてみたら、もっと小さいときは、ドラゴンボールガンダムのカードを

とくに理由もなくあつめていたような気がする。

カードダスのカードとか、遊びかたはいまだによくわかんないんだけど、

とにかくあつめてたって男子のみなさまは多いんじゃないだろうか。

 

前置きが長くなった。

さて、2018年も一月を過ぎようかというころ、こんなニュースが飛び込んできた。

 

trafficnews.jp

www.cocoyoko.net

 

ダムカード 、というものがある。

これもおもしろい試みだなと興味をそそられたものだが、

いかんせん全国各地に散らばっていて、社畜のおれには制覇がむずかしそうだ。

だがこのトンネルカードはどうだ。

横須賀市を巡るのであれば、1日あればできてしまいそうではないか。

 

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10枚のカードをぜんぶあつめると、「幻のレアカード」がもらえるという設定もいい。

男はいくつになっても幻のレアカードを追い求めるものなのだ(個人差があります)

しかも、トンネルの解説文は廃道・廃線サイトの第一人者、ヨッキれんこと平沼さん。

 

yamaiga.com

 

廃道・廃線・廃墟・工場・未成道には興味を示しつつも、

じつはトンネル自体にはそんなに興味がないのだが、

カード対象のトンネルグルメとやらも気になるし、これはいっちょ巡ってみるか。

ということで、お休みの日に横須賀まで出かけてきた。

 

おれが住んでいるのは神奈川県の県央地域。

このなかだと、10番の「芦名ベーカリー 芦兵衛」がいちばん近そうだ。

 

湘南の海沿いを、アジカンの「サーフ・ブンガク・カマクラ」を聴きながら走る。

このアルバムは江ノ電の駅のうち、10駅をフィーチャーしたもの。

曲順もちょうど藤沢から始まって、鎌倉で終わる。

江の島から稲村ヶ崎まで江ノ電と並走する、このドライブにぴったりだ。

 

www.youtube.com

ふざけまくってるPVもさいこうにいい。

 

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アルバムは長谷のあたりで終わり、次のアルバムも中盤に差し掛かろうというころ、

目的のお店に着いた。

周りにはなにもない、住宅街の中のちいさなお店だ。

 

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こちら、かなり有名なお店らしく、なんと関西のフォロワーさんまでご存じだった。

パンがお好きなかたとはいえ、これにはおどろいた。まじか。

 

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トンネルグルメは「ログ・チョコレート」。

 

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……?

 

「すみません、売り切れてしまいました……」

まじか。

 

この時点でお昼の12時すぎ。

人気店なだけに、早めに来ないと売り切れてしまう場合もあるそうだ。

品物がない場合、規定の金額以上のお買い物でカードがもらえる。

 

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しらすのピザとメロンパン、クリームパンを買った。

ほんのりしらすが香るピザ。でも、しらすが主張しすぎないのがいい。

メロンパンはクッキー生地がしっかりしていて、小さいながら食べごたえがある。

貝がらクリームパンはふわふわ。クリームもしっかりあまい。

なるほど、人気があるのもよくわかる。おいしかったです。

 

カードの裏面にはキーワードが書いてある。

このキーワードを順番に並び替えると、秘密の暗号が解け、

それをゴールで伝えると幻のレアカードがもらえるというしくみだ。

 

さて、少し遠いが次へ向かおう。

続いては9番の「精栄軒」。

 

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閉まっていた。なぜ!?定休日ではないはず。もう売り切れてしまったのか!?

まだ13時なのに!?

と、お店の前で挙動不審になっていたそのとき。

 

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ちょうどご主人が戻ってこられ、お店が開いた。

タイミングによっては配達でいないこともあるとのこと。

近所に8番のお店もあるので、その際はそちらから回るといいかもしれない。

 

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トンネルグルメは「おもちどら焼き」。

なかにあんこがつまったお餅が入っていて、独特の食感がある。

正直、トンネル要素はそんなにないが、間違いなくおいしい。

 

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はじめてのトンネルグルメでテンションがあがる。

さて、次は近所の8番のお店へ。

 

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サニーサイドマリーナの2階にある「ワンこぱん」。

さあ、トンネルグルメはどこだ。

 

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売り切れていたorz

というかorzってなんだ。なつかしいな。

何でも、午前中のうちにトンネルグルメを求めるかたが

20人以上もいらっしゃって、ぜんぶ売り切れてしまったとのこと。

いくら日曜日とはいえ、トンネル愛に満ちた方々がそんなにいらっしゃるとは!

トンネルグルメを味わうためには、早い時間からの行動が必須のようだ。

 

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やはり、パンを購入すればカードをいただけるとのことで、

ドラゴンフルーツにも似たヘーゼルナッツパンを購入。

1軒目に巡った「芦名ベーカリー」とはちがい、かなりハードめな食感。

ヘーゼルナッツもたくさん入っていて、食べごたえがある。うまい。

 

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観音崎の浜辺の隧道」カードをゲット。

 

さて、しかし問題はここからだ。

 

この時点で時刻は13時40分を回った。

順番に行くのであれば、7→6→5と、数字の大きい順番に進み、

そのまま北上していくのがいいはずだ。

 

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しかし、2番のお店は閉店時間が15時なのだ。のんびりしている時間はない。

しかも本日は日曜日だ。渋滞している可能性もある。

ゴールは5番のお店のすぐそば。あとに回しても問題ないだろう。

ひとまず、2番のカードを先に回収しなくてはならない。

 

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移動中の写真がないので、サニーサイドマリーナの風景をごらんください。

 

さて。車で45分ほど走り、追浜まで移動。

2番の「茶倉(sakura)」はもうすぐそこだ。

 

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ハイスクール・フリート」というアニメの企画もやっているようで、

そちらのお客さんも多いのだそう。

 

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さて、追浜隧道ロールは……

「ごめんなさい、ちょうどいま売り切れたとこなの」

おおう!

 

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先ほどお店の入り口ですれちがったかたのが最後のひとつだったそう。

目の前で売り切れてしまった。くやしいがしかたない。

かわりに、ラスク(ごまミルク)を購入。

ゴマの風味が効いた、軽い口当たりのラスクでおいしい。

とにかく、これで時間の心配はすこし少なくなった。

 

続いては、同じ追浜の1番「北原製パン 」へ。

 

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こちらは追浜ではかなり有名な、老舗のパン屋さん。

この企画をはじめる前から、おれが知っていた唯一のお店である。

 

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手作りのパンがショーケースにところ狭しとならぶ。

 

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こちらも、ざんねんながらトンネルグルメが売り切れとのことで、

「ウエハース」と「エッグコーン」をチョイス。

ウエハースでカステラをサンドした「ウエハース」は、こんなの初めて見た。

見た目もインパクトがあるが、味もおいしい。カステラが甘すぎないのがいい。

 

hamarepo.com

 

また、有名な「ポテチパン」も気になっていたのだが、

この日はこちらも売り切れていた。ざんねん。

 

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さて、この向坂隧道は歩行者専用のトンネルらしい。

「すぐ裏だからよー、行ってみたら?」お店のおじいちゃんに言われ、

ちょっと興味もわいてきた。

 

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場所はだいたいこのあたり

最短距離を進もうと、追浜幼稚園と鷹取公園の間の道を進んだら、

ものすごい高低差で息が切れた。

駅の南側、「エルシャンテ追浜ビル」の脇の道を進むのがおすすめだ。

(カードの写真は西側の出入り口だ)

 

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良い!

そんなに興味がないとか言ってわるかった。これはいいものだ。

中の波板のような鉄板もよければ、

車のナンバーが映ってしまうので、やや寄り気味で撮ったのだが、

東側の出入り口もじつにいいじゃないか。

建物の雰囲気も込みで、ちょう好み。

新たな世界の扉を開いてしまったような気持ちになった。

 

さて、今度は南下して、3~7番のお店を向かおう。

 

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3番の「サンエトワール 田浦店 」。だが、様子がおかしい。

 

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なんと定休日だった。

閉店時間こそ確認していたが、大勢の観光客が来るであろう日曜日に、

まさか休んではいないだろう、と、はなから見てもいなかったのだ。

かんぜんな誤算である。

しかし、おれの休日は見事に日曜・祝日のみ。

なんとかしてこのお店に寄らなければ、未来永劫カードは集められない。

意を決して、声をかけてみる。

 

「すみませーん!」

 

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偶然、お店のかたがいらっしゃり、「いまあるパンでよければ」と売ってくださった。

本当にありがたい!

もちろん、本来は休日であり、この対応はあくまでもイレギュラー。

日曜日でも大丈夫である、ということを保証するものではない。念のため。

 

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海苔巻にしか見えないトンネルサンド、気になるなー。

そして、カードに書かれているトンネルはこのあたり

京急田浦駅~田浦駅間の16号にある。上下線でべつのトンネルなのだ。

 

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続いて4番の「あいざわ菓子舗」。

 

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トンネルグルメの「ヨコスカ絵巻」。

おおきな栗がまるごと入っていて、食べごたえもあっておいしい。

甘すぎないこともあって、男の和菓子といったかんじだ。

なにより見た目がいい。これはかわいらしいぞ!

 

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こころなしか、写真よりも実物のほうがおいしそうに見える。

 

さて、時間もだいぶ遅くなってきた。

5番はゴールのそばだから最後にするとして、6番と7番だ。

どちらからでもいいのだが、7番のお店の方が閉店が1時間はやい。

 

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7番の「シフォンの家」。

16号から1本下った、すこしわかりづらいところにある。

 

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あまずっぱいムースとシフォンケーキがいっしょになった「さくらチュネル」。

お持ち帰りもできるそう。

窓からの眺めもよく、ここでゆっくりするのも素敵な時間の使いかたかもしれない。

 

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駐車場の目の前は海。解放感もばつぐんだ。

 

そして、6番の「soil」。

 

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こちらも日曜日定休日のお店。これは無理かな、と思いつつ、

電気が付いていたので、声をかけてみると「そんなに遠くからいらしたのなら」と

カードをいただいた。

 

重ねて言うようだが、あくまでも店舗側のご厚意による対応なので、

本来、定休日に押し寄せて、「カードをくれ!!」というのはお角違いだ。

soilさんにはほんとうに感謝している。どうもありがとうございます。

 

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「品物がないので」とのことで買えなかったが、

本州・四国であればネット通販でも買えるらしい。

うまそうなのでぜひ食べてみたい。

 

さて、いよいよ最後だ。横須賀中央駅そばの5番「さかくら総本家」。

 

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店内には、やはりトンネルカードを求めるお客さんが数人。

明るい女将さんのマシンガントークが店内に響いている。

 

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トンネルグルメは「どら焼き」。

気になって一緒に買った「桜のプリン」がめちゃくちゃおいしかった。

 

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こちらも「茶倉」さんと同様、アニメの企画もやっていらっしゃるよう。

スペースもかなりの広さを割き、なかなかの力の入れようだ。

 

さて、すべてのカードが揃ったら、

裏に書いてあるひみつの合言葉を順番通り、

台紙に書き込むと暗号があらわれる。

それを交換所に持ち込むと、「幻のレアカード」がもらえるというわけだ。

 

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おれが行った1月21日の時点で、達成者はおよそ20人だそう。

駐車場のないお店が大半のため、

自転車や公共交通機関を使って回るかたがおおいらしい。

1日で一気に回るのではなく、数日かけてのんびり旅行をたのしむのだとか。

 

先ほど「さかくら総本家」の女将さんに、「レアカードもらったら見せにきて!!」と

言われたので、カードを持ってお店にもどる。

関係者とはいえ、カードの詳細は明らかにされていないらしい。

 

もちろん、「幻のレアカード」の正体を明かすことはしないが、

地元のかたから「やっぱりあそこか!」「あそこのトンネルはたしかにすごいよ!」と

言われるだけの場所だった、ということだけは書かせていただく。

 

 

今後、トンネルカードを集めてみようとおもうかたへの注意点としては、

カード配布先が各店舗のため、定休日と営業時間には注意が必要だ。

特に、3番と6番は日曜・祝日が定休日。

2番は営業終了がはやく、15時まで。

10番は1店舗だけ遠く離れた場所にあるので、気を付けなければならない。

土・日休みのかたは、土曜のうちに3、6のカードを集めるのがコツだ。

 

また、菓子系のグルメはだいじょうぶだが、特にパンのお店は

お昼には売り切れていることがおおい、という点にも気をつけたい。

どうか、みなさまもすてきなトンネルカードライフを!

 

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「幻のレアカード」はキラカードでした。やったぜ!

2018年1月を振り返るまとめ ~記事紹介と没ネタ~

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。少年Bです。

社会人たるもの、ちゃんと目標を立てて、それに向かって邁進しなければならないと

とてもありがたい教えをいただいたので、今年の目標は阪神優勝にしました。

今年も意識の低さを垂れ流すべく、積極的にだらだらやっていきたいとおもいます。

 

さて、どんな記事を書いたのか、どんな思いで書いたのか、という

おれ以外誰得なかんじの1ヶ月振り返りです。

あとついでに没ネタ供養もしておきます。

 

興味があったらどうぞ。

 

 

 

ドムドムが街にやってきた(1/4)

raira21.hatenablog.com


昨年末にオープンした、6年ぶりの新店舗・ドムドムハンバーガー厚木店のレポ。

厚木店のレポと言いつつ、今見るとメニューばっかり書いて、

店内の様子とか一切何も描写がないですよね。

どれだけ食べることしかかんがえてないのよ、おれ。

 

あ、全席にコンセントがついてたり、無料のWi-Fiもあったりして、

かなり居心地のいい空間だとおもいますよ。ドムドム厚木。

今さらですけど。

 

新体制のドムドムへの愛も感じるし、なんとかこう盛り上げようって

気持ちも伝わってきましたからね。

競争の激しい駅前だけど、ぜひとも定着してほしいなぁ。

記事にも書いたけど、2年ぶりかな、ほんと久々に食べてみて、

あれ、ドムドムってこんなにおいしかったっけ?っておもいました。

また食べに行きますよ!がんばれ!

 

 

 

・「寿司クロワッサン」は本当に流行るのか(1/9)

raira21.hatenablog.com


Twitterの相互さんのツイートに触発されて書いた記事。

 

モーメントに載っていたそうです。

旬のネタ(?)だし、見えてる地雷を踏みに行くのもいいかなとおもって書きました。

 

モーメントを確認するときに、みなさんはどんな反応なんだろうと検索してみたら、

けっこうたくさんの方がツイートしていたのですが、

「寿司クロワッサンってなんだ異物混入じゃねぇか」

っておっしゃってるかたがいて笑いました。

 

こちらもデイリーポータルZの自由ポータルに投稿したところ、

採用していただきまして、ひじょうにアクセスが多かったです。

 

 

portal.nifty.com

 

自由ポータルは11月の「集えおかき!煎餅の楽園が新潟にあった」以来の採用だったんですが、ほんとうにうれしかったです。

ちなみに、デイリー経由のアクセスが100%になってた瞬間があって笑いました。

写真はけっこう苦手なのですが、もうちょっとがんばらなきゃいけないところだなぁ、

とおもいます。

 

 

 

・きみはディーンズバーガーを食べたか(1/11)

raira21.hatenablog.com

 

先月、ドムドムの記事を書こう~!と思いつつホームページ見たり

色々資料を漁っていたときに発見したお店。

出始めのときの緑モスみたいなイメージで、フレッシュネスを目指そうとしたのかな?

というかんじのお店なんですが、日本で1軒だけになっちゃったんですよね。

実際に現地に行くまで、ぜんぜん調べてなかったので、

イオン戸塚店が閉店することを知らなかったんですよ。

 

これはヤバイ、すぐに書かなきゃ!!ってことで大急ぎで書いた記事です。

で、現地でもすごく思ったんですけど、迷走してるなぁ……と。

調べれば調べるほど、メニューが変わったりテコ入れ策がやたらと出てくるんですが、

でも当時のテコ入れメニューはぜんぜんいま残ってなかったりして。

わずか2年ちょっとのあいだに、こんなに色々変わっちゃうものなのかと。

金沢八景店に至っては2年でドムドム→ディーンズ→ドムドムと変わる始末。

 

調べれば調べるほど、日本に1店だけのお店~という切り口で書くのはちがうなと。

ということで、こういう記事になりました。

 

 

 

鶴見線ツアーへようこそ。(1/25)

raira21.hatenablog.com

 

初の自主企画?の記事。

鶴見線の沿線ってほんと埋め立て地とか人工島とか、

工場と海に囲まれてて、すごくすきな空間なんです。

工場好きって、工場のかっこよさとか、迫力みたいなのがすきで

けっこう神聖視というか、きれいなもの、すごいものとして見てしまうんですが、

そうじゃなくて、負の部分もしっかり見せつけられてしまうというか。

決して褒められることじゃないんだけど、でもだいじなものを傷つけて、

汚してでも前に進む、われわれの生活のために働く姿、というのを

間近で見られるのはすごくいいな、とおもいます。

まぁ、基本的にはかっけー!!って言ってるだけなんですけど。

 

ありがたいことに、自由ポータルに載ったやつ以外では

かなり反響のあった記事でした。

もっと売れたいバンドマン、たのむ。今すぐ読んでくれ。の次くらいかな。

記事のジャンルはぜんぜんちがうんですけどね。おもしろい。

読んでいただいてる読者さんの層がどうなってるのかが気になります。

 

 

 

今月の記事は以上です。

こまかいアクセス数は出ないので体感ですけど、アクセス数ベスト3は

 

「寿司クロワッサン」は本当に流行るのか

鶴見線ツアーへようこそ。

きみはディーンズバーガーを食べたか

 

次点で

ドムドムが街にやってきた

といったかんじでしょうか。月4本書くとやっぱり今月の記事で占められますね。

あと、惜しくもランク外だったんですが、次々点で地味に

どこよりも早い、2018年の地味ハロウィン初参加者へ3つのポイント

アクセスが伸びていてびびりました。

なぜだ。そんな要因ないはずなのに。

もし気になったら読んでみてね。お願いします。

 

 

さてそれでは没ネタ供養の時間です。

 

 

 

・熊になりたい

 

熊はかわいい。

働かずに一日中はちみつをなめていても許されるし、

色んな企業とコラボして、グッズもたくさん作ってもらえるモン。

ケーキ屋さんになれば、1万リツイート以上間違いなしだ。

 

体型だけは似ているはずなのに、なぜおれは人気がないのだろうか。

そうだ、おれにはあの愛くるしさが足りないのではないか。

熊になればきっと、おれだってもっと愛してもらえるはずだ。

愛したいよりも愛されたいのだ。わりとまじで。

よし、今日からおれは熊になる!!!

 

と、導入まで かんがえたところで、

「顔出しせずに熊になる」というハードルの高さに気が付いた。

ていうか無理じゃん!

あまり深くかんがえずに思いつきだけで始めようとするのが、おれの悪い癖。

というか、くまモンとケーキ屋さんをいじりたいだけだったような気もする(

もし何かおもしろくする方法を思いついたら、いつかやるかもしれません。

 

・「複合なぞかけ」がヤバい

 

Twitterの相互さんが推していた、学園祭学園というバンドの

「嘘」というCDを聴いたのだが、そこのおまけトーク(全曲の収録時間よりも長い!)で

話していた「複合なぞかけ」があまりにもおもしろかったので、

これについて書きたいなーとおもっていました。

 

ただこれ、なにがむずかしいって話じゃないくらいむずかしい。

基本的には「まったく関係のない2つの語」を組み合わせて謎の単語を作り、

それがどういうものかを想像して、両方にかかる謎かけをする、というもの。

たとえば「落語家」と「ロボ」で「落語家ロボ」。

「落語家ロボは下半身がキャタピラである」と想像して、

 

落語家ロボとかけまして、浪費家の亭主と解きます。

その心は、高座(口座)がめちゃくちゃになるでしょう

 

というようなもの。

脳の疲弊がやばすぎる。

 

 

没になった理由はお分かりでしょう。難易度がたかすぎないでしょうか。

でも何人かで集まって、2人に各々好きな単語を出してもらい、

それを組み合わせて謎かけをする、というゲームはたのしそうな気がします。

ちょっと切り口を変えて、書いてみるかもしれません。

学園祭学園の「嘘」、曲もトークもめちゃくちゃおもしろいので、おすすめです。

ぜひ聴いてみてくださいね!

 

 

さて、こんなかんじで2018年もマイペースに色々書いていけたらとおもっています。

暇つぶしにでも見に来ていただけたらうれしいです。

どうぞよろしくお願いしますね。

……ここ、昨年12月のまとめのコピペなんですけど、

気づかれたかたいらっしゃるでしょうか。 

鶴見線ツアーへようこそ。

鶴見線という路線がある。

JR東日本の電車に乗って、ドア上の路線図を見ると、下のほうに描いてある

アルファベットの「m」にも似た、へんな形の路線だ。

 

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JR東日本公式サイトより引用

 

鶴見、海芝浦、大川、扇町と、行き止まりが4つもある。

駅の名前も国道や安善、昭和となんだかちょっと投げやりなかんじがしないか。

昔から、ここが気になっていて仕方がなかった。

 

社会人になり、バイクを買った。

まずこの辺りをひとりツーリングした。京浜工業地帯のどまんなかを走る路線。

周りを見渡せば、海と工場と貨物線。

工場や廃墟、廃線といった人工物がすきな自分には、とても心地の良い空間だった。

はじめてこのあたりを走った時のあの気持ちは、いまでも覚えている。

その後も何度か足を運び、そのたびにいいなぁと、ひとり満足に浸っていた。

 

しかし、数度に渡る転職・引っ越し、環境は激変した。

いつのまにか、このあたりに来ることもなくなっていた。

なんせ、片道1時間半はかかるのだ。20分やそこらで来れていた、あの頃とはちがう。

職場の環境も、生活のスタイルも、なにもかもが変わったのだ。

もう、あそこに行くこともないだろうと、そうおもっていた。

 

だが、2018年。久々におれはこの地に訪れることになった。

鶴見線周辺を見渡して、うっとりするだけの企画、「鶴見線ツアー」の主催者として。

 

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そもそものきっかけは2016年末、Twitterの相互さんからの連絡であった。

共通の音楽がすきで出会った、北海道に住む彼は、不思議と他の趣味も合ったのだ。

その彼が年末関東に遊びにくるという。

その日が初対面にもかかわらず、車ですきな音楽を流しながら

ラーメンと団地と工場をめぐるという、1日がかりの(仮称)鶴見線ツアーを行った。

テンションが上がりまくって、他のフォロワーさんに「なにいってんだこいつ」とおもわれるだろうなー、とおもいつつも写真をめっちゃTwitterにアップした。

 

 

意外なことに反応があったのだ。まじかよ。なんとありがたい。

ちなみに、TWEEDEESというのは以前ブログに書いた沖井さんのバンドである。

ライブグッズに旗がある、という謎のバンドだ。

仕事の都合で、なかなかライブに行くことができず、

おれの旗は現状待ち合わせの目印としての役割の方がつよい。

 

 

その後、2017年の地味ハロウィンで出会った、たなむらさんというかたが

浜川崎駅のツイートをしていたことがきっかけで、

鶴見線に行きたい!というかたが意外といる、ということに気付いたのだ。

 

 

このツイートに、声を上げてくださったかたがけっこういたのだ。うそやろ。

かくて、「鶴見線ツアー」が決行されることとなった。

Fogさんとたなむらさん、ほうどうさんにおれ。

偶然にも地味ハロウィンで出会った4人で、さぁ、鶴見線ツアーのはじまりだ!

 

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この至近距離に踏切がふたつ、というありえない光景にテンションが上がる一行。

 

鶴見線ツアー、という名前にもかかわらず、今回は車での旅となった。

鶴見線の本線は鶴見~扇町

途中、浅野駅から分岐する海芝浦支線、安善駅から別れる大川支線がある。

休日ダイヤだと、海芝浦支線は1~2時間に1本、大川支線に至っては1日3本である。

本線も列車本数はいちばん多いものの、途中の浜川崎駅を越えると

昼間は2時間に1本という時間帯がある。

おおよそ神奈川県とはおもえない本数の少なさだ。

 

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ここは京浜工業地帯のどまんなか。

近郊の工場に通う方々向けの路線ゆえ、休日は極端に本数が少ないのである。

本音を言えば、鶴見線の電車に乗ってこそ、という気持ちもあるが、

ここは現実的な選択をさせてもらうことにした。

 

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この物々しいかんじがたまらない。

 

この貨物線の行先は米軍の貯油施設であり、厳重に警戒されているのだ。

貯油施設でも「タンク車だー!」「すっごーい!!」と叫んではしゃいでいたところ、

近隣の工場のかたから「さわいでいて逮捕されたひともいるから、気をつけな」と

声をかけられ、われわれは無言で車に戻ることとなった。

 

この付近にはむかし、浜安善駅という廃貨物駅があって、

駅舎もしっかり残っていたのだが、すでに取り壊されてしまったようだ。ざんねん。

 

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安善駅付近の安善湯。

デイリーポータルZの記事にもなっていた。

参加者のなかにデイリー愛読者が多かったこともあり、

なんかまるで、ちょっとした聖地巡礼のようだった。

 

portal.nifty.com

 

次に向かったのは大川駅

土日祝日は1日3本の電車しか来ない、大川支線の終着駅だ。

 

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すごくないですか。廃駅じゃないんだよ。現役の駅舎。神奈川県の。

 

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さっそくテンションの上がるわれわれ。

ここからは写真をまとめてご覧いただこう。

 

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むかしはこのあたりの会社に貨物列車で輸送することがあったのだ。

しかし、それも廃止になり、この広大な構内だけが残った。

貨物専用線も埋められ、いまは列車も通ることはなく、

踏切の遮断機も二度と降りることはないのだろう。

今となっては電車よりも、バスの方が本数も多く、便利であるとも聞く。

まさに、兵どもが夢のあと、というようなかんじではないか。

 

さぁ、こうしてはいられない。次はいよいよ電車に乗るのだ。

 

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浅野駅。近くの公園に有料駐車場があるのでべんり。

 

お昼時の海芝浦支線は2時間に1本。これを逃すわけにはいかない。

 

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構内踏切。線路の上を歩かないと隣のホームに行けないのだ。テンションが上がる。

 

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伝説の武具を4つ揃えると封印が解けて、押せるようになるスイッチ。

 

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ものすごいカーブ。こちらは海芝浦支線専用ホーム。

 

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電車がきた。

 

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ホームと電車の隙間の幅がやばい。

 

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降りるときは気をつけないと危険だ。スマホ歩き ダメ、ぜったい。

 

さて、電車に乗って出かけよう。

ふたつめの終点、海芝浦駅へ。

 

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やばくないですか、これ。駅から見える風景とはおもえない。

なお、この海芝浦駅には「海芝公園」という公園が併設されている。

 

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工場は白い煙を吐き、海は油膜がかがやいている。

海を汚し、空を穢し、それでも我々の生活を支えようと、いっしょうけんめいに働き、

しかしそれゆえにひとにきらわれた、工場たちのリアル。

ここには、それがある。生活が便利になった代償のすがたもまた、ここにある。

 

そんなことをつい、おもってしまった。

 

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じつはこの駅は東芝の敷地内にある。

電車で行けるが、降りられない。そう、電車でしか行けない駅なのだ。

なお、工場側の撮影は禁止されている。

こちらの姿はぜひ、その目で確かめていただきたい。

 

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夕暮れの海芝浦もきれい。(写真は2016年末撮影)

 

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あと、おもわずツッコミを入れてしまったのがこれ。

電車でしか行けない駅で、これどう逃げろというのだ。

さて、そろそろ電車が出る時間。浅野駅に戻りましょうかね。

 

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鶴見線専用路線図。

 

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浅野駅ちかくにあった建物。かっこいい。

「なにこれ?」「カフェ!?」「サードウェーブ!?」「……浅野で!?」

なんて会話をしてたんだけど、どうやら貸しスタジオみたい。

中もなかなかかっこいいぞ。いつか覗いてみたい。

 

パイロッツ スタジオ 【 ZONE ID 】 ゾーン・アイディ

www.instagram.com

 

さて、車に戻って、次の駅に行きましょうか。

 

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と、言っておいて、おもわず途中で車を止めてしまった。

この橋とプレハブ、めっちゃよくないですか。

 

さて、着いたのは浜川崎駅。 

 

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おなじJRの南武線(浜川崎支線)との乗換駅なのだが、

元々別の鉄道だった成り立ちもあり、道路を挟んで別の駅舎になっている。

 

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鶴見線南武線は、駅を越えたところでひとつに交わり、

その先は大きな貨物駅となっている。

そして鶴見線の旅客線はその脇を抜け、扇町駅方面に向けて進んでいく。

ここでは貨物線のほうが優先されるのだ。

 

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ここまで見てきたなかで、唯一リニューアル済みの昭和駅

気になる駅名だが、隣にある昭和電工(の前身の昭和肥料)の最寄り駅、ということで

この名前がついたらしい。

ちなみに、熊本に平成駅、大阪と長崎に大正駅があるらしい、行ってみたい。

 

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この駅前でベストショットが撮れた。

貨物列車と鉄塔、交差する電線。どうです、めっちゃかっこよくないですか。

 

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そして、終点の扇町駅。

ちょっと物悲しいアーチが特徴的だ。

 

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正月早々物好きなやつが来たニャ

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おめーらなに見てるニャ 見せ物じゃないニャ

 

扇町駅は猫のオアシスだ。写真に撮った以外にも2匹ほどいた。

彼らに会いたくなったら、また来よう。

 

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鶴見線は、鶴見駅以外はぜんぶ無人駅なので、

この券を持って鶴見駅で精算するようだ。

これで大川、海芝浦、扇町。m字型の鶴見線の3つの終点をすべて回った。

 

だが、鶴見線の魅力はこれだけじゃないのだ。

最後に、鶴見の隣駅、国道駅の姿をご覧いただこう。

 

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この写真で、少しでもよさが伝われば幸いである。

ありがたいことに、興味を持ってくださる方が多数いらっしゃるようなので、

今後もこの鶴見線ツアーは不定期(日・祝)に開催していく予定です。

もしも「興味あるよー!」というかたは

TwitterのリプライなりDMなりでぜひお気軽にお声かけください。

一緒に「すげー!!かっけー!!」って叫ぼうぜ!

 

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鶴見線のあとも、色々工場や貨物線を見て回った。闇を裂き走る機関車も、これまたよくないですか。

 

※一部、ほうどうさんの写真を使わせて頂きました。ありがとうございます!

きみはディーンズバーガーを食べたか

年明けにドムドムハンバーガーの記事を書いた。

その時に知ったのだ。「ディーンズバーガー」というお店を。

 

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ディーンズバーガーとは、かつてドムドムハンバーガーを運営していた、

ダイエー系列の(株)オレンジフードコートが2015年につくった

あたらしいハンバーガーショップの業態であるらしい。

 

www.daiei.co.jp

 

これがなんと、日本に1軒しかないのだ。

しかも場所はなんとおれの住む神奈川県。

横浜市にある、イオン戸塚店の中だ。

 

これはもう、行くしかないだろう。

 

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上記ニュースリリースの中にあったメニュー表。すでに今はないメニューが多い。 

 

正確に言うならば、ディーンズバーガーは1軒ではない、いや、なかった。

上のニュースリリースの通り、最初にディーンズバーガーに転換したのは、

おなじ横浜市にある金沢八景店だ。

 

domdomhamburger.com

 

だが、誕生からわずか2年で、ふたたびドムドムへと戻っている。

この間にドムドムの運営は新会社に移っている。

これは、ドムドム一本で勝負するという決意のあらわれなのだろうか。

 

さらに、2015年に「ディーンズバーガー」の新店舗としてオープンした

北九州市イオンモール八幡東店も2017年に閉店。

結果として言えば、ディーンズバーガーは日本にただ1か所になったのだ。

 

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毎日お得なランチセットもある。

 

そして、このディーンズバーガーが入っている、イオン戸塚店は1月末で閉店、

2019年にリニューアルオープンする、ということが決まっている。

リニューアル後にディーンズバーガーが残っている可能性は、低い。

 

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カウンターのメニューを撮るのは、かなり勇気がいった。

 

いましか食べられない、いまを逃すと二度と食べられないかもしれない。

そんなあいつに、会いに行く。

 

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2018年1月現在のメニュー。

 

イオンのフードコート内ということもあり、

あまり「健康志向の新業態」というかんじはない。

用事のあと、閉店間際に行ったせいもあってか、お客さんは3組ほどしかいなかった。

 

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まずはビーフエッグバーガー。

ディーンズバーガーと名乗りつつも、包み紙はかんぜんにドムドムである。

 

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青々としたレタスがこれでもかと入っていて、ビーフパティと目玉焼きの間に、

粗く切られた野菜が入ったサウザンドレッシング風のソースがかかっている。

ソースの主張してくるタイプのハンバーガーだ。

名前のわりに、あんがい優しい味わいだった。

 

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続いてはグリルチキンバーガー。

 

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めっちゃくちゃ肉厚のチキンステーキに、ネギ風味のソース。

ジューシーでうまい。めちゃくちゃ「肉食った!」感がある。

いやそれにしてもこの厚さはやばくないですか。

 

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下のバンズとおなじくらいの厚さですよ。

へたなファミレスのチキンステーキよりも、ぜんぜんぶ厚くないですか。

(さすがにサイズはハンバーガーサイズだけどさ)

紙を開いた瞬間におもわずテンションが上がってしまったよね。

 

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最後に控えしはディーンズバーガー。

お店の名前を冠した看板メニューのはず。さぁ、お味はどうだろう。

 

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ハンバーガーにチーズ、タマネギの輪切りに厚切りトマトとケチャップ、

レタスの上にはフレンチドレッシング風のソースと、くし形切りにしたゆで卵。

単品480円という高価格ハンバーガーだけのことはある。

まぁ、まずいわけはないよね。約束された勝利の味。

しかし、ハンバーガーにくし形切りのゆで卵って、なかなか衝撃のビジュアル。

いや、食べやすさという意味ではじゃっかん難があるような気もするけど……

でもその、インパクト重視の攻めていく姿勢、きらいじゃないぜ。

 

そして、今日食べたハンバーガーにはぜんぶ、

これでもかというくらいレタスが入っていた。

もしかしたらディーンズバーガーとはレタスなのかもしれない。(極論)

 

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通常のドムドムメニューもあるみたい。

でも、せっかくだったらオリジナルのメニューが食べたいかな。

過去にはドムドムの主力メニュー、甘辛チキンバーガーが

メニュー入りしたこともあったみたい。いまは確認できなかったけど。

 

できてから、2年とすこし。

日本に1店舗、今年の1月で閉店、ほんとうに今しか食べられないお店。

軽い気持ちで訪れたけど、30分程度の滞在時間でも色々と感じるものがあった。

立地条件、お店のコンセプト、変わるメニュー、既存店との差別化。

そして、運営会社の変化と、お店の知名度

 

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きっと、このまま消えていくんだろうなぁ。そんなことをかんがえた。

試行錯誤の末に生まれて、鳴り物入りで期待されて、右往左往してなくなっていく。

それはきっと、傍から見たら迷走って言われることなのかもしれない。

でも、ぼくらだってそうやって生きている。

すんなりうまくいくことのほうが少ないじゃないか。

 

だから、こんなお店もあったんだなって、せめて記録に残していたいな、とおもった。

近い将来、またドムドムが盛り返したら、

きっとディーンズも浮かばれるとおもうんだ。

 

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閉店売り尽くしセールの案内でも、カーリーポテトの広告がうまく印刷されていない。

せつない、なのにキマらない。そんなところもすきだぜ。

「寿司クロワッサン」は本当に流行るのか

きっかけはTwitter相互さんの一言だった。

おおう、なんだなんだ。その不穏な単語は。

あわててモーメントを確認してみる。

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マジだった。

いやいや、うそだろう。なんだよその組み合わせ。ありえないだろう。

いったいどんなものなんだ。

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おおう、まさしく寿司クロワッサンだ。そうとしか言いようのないものが出てきた。

どんなキメラだ。MOTHER3か。糸井重里がつくったのか。

 こんなツイートをした。

まぎれもなく本心である。

さて、このモーメントに出てきた記事を確認してみよう。

www.businessinsider.jp

なんだ、2017年の記事ではないか。

どうしてだ。なぜ今さらそんなものが掘り起こされてきたのだ。

寿司クロワッサンにがぜん興味がでてきたので、Googleで調べてみる。

他の記事はどうなんだ。 

youpouch.com

見つかった。しかもこっちは2015年の記事だ。

来てないよ!3年経ってもぜんぜんブームが来てないよ!!

誰だよ「今年流行るのでは」なんていってるやつは。

海外ではともかく、日本ではこれっぽっちも流行る気配が見られないよ!

 

いや、待てよ。だが、逆に言うといまこの流れに乗れば

みんなに「まだ寿司をご飯で食べているの?」と言えるやつではないか。

そうだ、流行の最先端に乗ってやるのだ。

なんたってサンフランシスコ流だ。横浜も渋谷も目じゃないぜ。

この田舎町からムーブメントを起こすのだ。

よし、そうと決まればさっそく試してみよう。

 

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さっそく材料を買いに行った。

クロワッサンだが、一般的な三日月型のものを用意した。

その時点で若干ちがうような気がしないでもないが、きっと気のせいにちがいない。

そして、1つ目の記事の中に

 

「寿司ロールというよりは、

ベーグルにスモークサーモンを混ぜたようなものだった。」

 

という感想があった。なるほど、このクロワッサンはベーグル寄りなのだな。

ということは、ベーグルでも試してみる必要がありそうだ。

 

と、おもったのだが、このベーグルが売っていない。

スーパーを3軒ハシゴしても売っていない。

田舎町にはベーグルなどというしゃれたものはないのだ。

ううむ、こまったぞ。

と、ここでひとつ「それっぽい」ものに目が留まった。

 

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イングリッシュマフィンだ。その場でちょっと調べてみたら、

イングリッシュマフィンはベーグルと同じ材料で作るらしい。

ということは、これはもう実質ベーグルということだ。

よし、これに決めた。

 

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 買ったお店がバレるので、ダムで隠した。

 

魚のバリエーションも増やしてみた。

サンフランシスコのお墨付きがあるのだ。スモークサーモンがうまいのは当たり前だ。

日本人ならみんなだいすきなマグロ、上品な味わいのスズキ、脂ののったハマチ。

サーモンに加えて、この3種類の刺身を用意した。

さぁ、寿司クロワッサンよ!ここ極東の地・日本でさらなる進化を遂げるのだ!

 

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カリカリに焼いたクロワッサンである。バターの香りがたまらない。

できればこのまま、もしくは追いバターをして食べてしまいたい気持ちが一瞬よぎる。

いやいや、いけない。今日はこの田舎町からビッグウェーブを起こすのだ。

 

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サーモンと海苔を用意。

 

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香りづけにごまをひとかけ。

本来はわさびをたっぷりかけるらしいのだが、今回は省略する。

理由はおれがからいものが苦手だからだ。

 

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さあ、もう後戻りはできないぞ。

 

・クロワッサン×スモークサーモン 

意外とそんなにマズくはない、むしろそこそこイケる部類だ。

サーモンのスモーク臭が食欲を引き立てる。

サンドイッチにサーモンとアボカドをはさんだやつがあるだろう。

それに、鮭のバター焼きという食べものもある。

クロワッサンとサーモンは、じつは案外相性がいいのだ。

ただ、正直なところ、別々に食べたほうがおいしいような気がする。

 

好み度:☆☆☆

もうちょっとがんばりたい度:☆☆☆☆☆

 

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さて、ベーグルことイングリッシュマフィン。

パンの食感が変わることによってどう化けるか。

 

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オーブンで焼いたマフィンの上に海苔を乗せると、一瞬で張り付く。

また今後役に立たない知識がひとつ増えてしまった。

 

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・イングリッシュマフィン×スモークサーモン

うまい、普通にうまいぞ。

クロワッサンでも案外イケるな、とおもったが、パンに甘味がないだけになおウマい。

今回はそのまま挟むことを意識してみたが、バターを足してみてもいいだろう。

クリームチーズやマヨネーズも合いそうな気がする、とここまで書いて気がついた。

それ、ただのスモークサーモンのサンドイッチだわ。

 

好み度:☆☆☆☆

こういうものはもうあった度:☆☆☆☆☆

 

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・クロワッサン×スズキ

白身魚もムニエルになったりするだろう、きっと合うのではないか。

そうおもったのだが甘かった。

魚の風味が繊細なだけに、海苔とゴマにすべて持っていかれてしまう。

意外にも、クロワッサン自体との相性はそんなに気にならないのだが、

和のもの同士がぶつかり合ってしまうという誤算だった。

 

好み度:☆☆

ぶつかったのはそっちだったか度:☆☆☆☆☆

 

 

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・イングリッシュマフィン×スズキ

海苔との相性問題はパンの種類には関係がなかった。

敵はパンではない。身内にいたのだ。

 

好み度:☆☆

パンは問題じゃなかった度:☆☆☆☆☆

 

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脂ののったハマチ、寿司ネタのなかで、こいつが5本の指に入るくらいすきなのだ。

さぁ、その力を見せてくれ!

 

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・クロワッサン×ハマチ

よーく乗った脂、じつにこいつがくせ者だった。

ほんのり甘いクロワッサンに致命的に合わない。

甘さで逆に生臭さが強調されてしまう。

うーん、醤油をかけてご飯と食べたかったぞー!!

 

好み度:☆

やっぱりパンが問題だった度:☆☆☆☆☆

 

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・イングリッシュマフィン×ハマチ

食感の上ではひじょうに一体感をかんじることができる。

歯ごたえのあるマフィン、もっちりしたハマチ。

どちらもとても噛みごたえがある。その点ではサーモンよりも上であろう。

ただ、脂問題が解決していないのだ。

脂の多い魚はどうやらパンと合わないということがわかった。

みなさまにおかれましては今後の参考になさっていただきたい。

 

好み度:☆

お肉の脂だったらよかったのに度:☆☆☆☆☆

 

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最後に控えているのはマグロである。

ネギトロでは海苔との相性もばっちりだし、

熱いものとの組み合わせも、ご飯の上に乗った鉄火丼として実績が豊富だ。

煮ても焼いてもイケるオールラウンダー。

もっとも色んな調理方法をされている魚のひとつではあるまいか。

 

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・クロワッサン×マグロ

しかし最大の欠点があるのだった。

血なまぐさいのだ。

ハマチのときもそうだったのだが、クロワッサンの甘さとの対比で

血の味がより強調されてしまう。

友人に「マグロは血の味がしてダメだ」というやつがいる。

なにをいっているんだ、こんなにうまいのに。とおもっていたが、

今なら彼の気持ちがわかる。

15年以上の長い年月を経て、ひとはわかりあえたのだ。

マグロ寿司ワッサンよありがとう。

 

好み度:☆

相互理解促進度:☆☆☆☆☆

 

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・イングリッシュマフィン×マグロ

血なまぐささは変わらない。

もはやパンの種類どうこうでこれに対抗するのは無理だ。

煮るなり焼くなり、マグロ側に何らかの処置を施さねば……!

そして食感がかなりきびしい。

食べごたえのある食感は、おいしいもののときはよりうまく、

■■いもののときはよりハードに感じさせるものなのだなぁ。

 

好み度:

世界の平和を祈りたくなる度:☆☆☆☆☆

 

 

ということで、寿司クロワッサンを食べまくってみたのだが、

やはりスモークサーモンはほかの魚に比べて味わいが段違いによかった。

いや、他のがあまりにもアレすぎて、感覚がマヒしていたのかもしれないが、

意外とうまかったのだ。

やっぱり、選ばれるには理由があるということだ。

 

特に、「うーん!サーモンサンドが食べたいけど、家にスモークサーモンと

イングリッシュマフィンしかないよ~!」という時には

ぜひとも合わせて食べてみていただきたい。

 

 

うん……でも、申し訳ないけど、やっぱり流行りはしないとおもうな。